2016年08月09日

わたしは雲のうえ

 少し前の話ですが、7月26日、トマムへ雲海リベンジに向かいました。
 http://mmolockchi.sblo.jp/article/176024060.html(初アタックの結果はこちら)

 前日疲れていたので行くかどうか迷っていました。前回は3時に家を出て4時の開店に間に合ったのですが、今回は迷いもあり、出発したのが4時。すでに「雲海発生中」と情報が公開されていました。雲海テラスはシーズン中、毎朝1時間おきにサイト上で天候状況を発表しているのです。
 疲れのせいか体調は万全ではありませんでした。
 それがたたったのでしょうか。
 ゴンドラに乗ってからしばらくして、わたしを人生で2、3を争う大ピンチが訪れました。
 腹痛です。
 何を大げさなと思われるでしょうが、本気でマジで非常に焦りました。
 行きのゴンドラは混雑しているので相乗りになるのです。わたしの他に、見知らぬ、幸せそうな家族連れが乗っていました。
 ゴンドラは地上数メートルの位置をゆっくりゆっくりと13分ほどかけて山頂付近に向かいます。
 逃げ場はありません。本気で人間としての尊厳はもとより命さえ失うのではないかと思いました。
 わたしは実は非常に胃腸が強く、生焼けの肉を食べたり、海外で生水を飲んだりしても下したりしないのです。しかし下痢をしたことがないとまでは言いません。ときどき、本当にときどき、原因不明の不調が起こります。それがよりにもよってこんなときに。
 ゴンドラはやがて雲を抜けてすでに雲海が見え始め、幸せそうな家族は横で「すごいすごい」と感動していたのですが、わたしはそれどころではありませんでした。わたしは全身全霊で戦っていました。そして勝利しました。

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 トイレから出たあとに観たこの光景はまた格別の美しさでした……。
 ヒドイ目に遭ったけど、来てよかった……。
 まだ少しハラゴロゴロ言ってるけど、本当に来てよかった……。

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 トマムでは「太平洋産雲海」「トマム産雲海」「悪天候型雲海」という3種類の雲海が見られるようです。
 とりわけ美しいのが太平洋産雲海とされており、この日はまさにその雲海が発生していたのでした。
 おまけに、この日まで、6日間連続で雲海が発生していたのです。雲海が見られる確率は30%〜50%であり、ここまで連続して発生するのはとても珍しいとのことでした。
 当たり前と言えば当たり前なのですが、この雲は動いています。
 西から東へ、音もなく、海のような雲が動く……。それはまるで理解の範疇を越えていました。わたしは今すごいものを見ているんじゃないか。そんな気持ちで、気づけば1時間以上もただじっと雲を見つめていました。

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 わたしは写真が非常にヘタクソです。
 こんな写真も量産しました。

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 でも、これら全部iPhoneで撮ったんですけどね、……見えないんですよ。
 一目瞭然ですが、完全に逆光です。おまけに雲のうえなので日光がダイレクトに降り注いできます。スマホの画面、真っ黒になってしまって、どういうふうに撮れてるかわからないんですよ。
 さらにテラスの柵の下は崖。すさまじい断崖絶壁。スマホ持って撮影するのがものすごく怖いんです。自分が落ちそうなんじゃない。スマホ落としそうで本気で怖いんです。たぶんこのテラスの下には無数のスマホとデジカメの遺体が転がっていると思います。

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 つい昨年のこと、この『クラウドウォーク』なるものが建設されました。
 わたしは脚立の上やジャングルジムの上はダメなんですが、こういう現実離れした(?)高さはまるで平気です。タワーの上とか飛行機とかね。だからここも歩いてきました。
 しかし、高いところがダメな人は無理でしょう。そのためでしょうか、ここを歩いている人は少なく、180度以上ひろがる大パノラマを望むことができました。

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 6日間続いた雲海ですが、翌日以降天候が急速に崩れました。今日に至るまで、あまり良い雲海は発生していないようです。この日を逃したら見られなかったかもしれません。
 迷いつつも、そしてハラ壊しつつも、行ってよかったです。
 いつでも行ける距離ではあるのですが、母は何度誘っても行かないと言い張ります。理由は朝早いから。…………。でも、なんとか説得して、いつか連れて行ってやろうと思います。
 遠方の方はトマムに泊まらないといけないので難しいかもしれませんが、余裕があったらチャレンジしてみてください。いいですよぉ。
 http://www.snowtomamu.jp/unkai_terrace/
posted by モロクっち(諸口正巳) at 20:50| Comment(0) | 日記

2016年08月02日

「あなたの国は、誰が決めるの?」

『シン・ゴジラ』を観てきました。
 観賞直後の鼻息荒いツイートがこちら。


 完全に脳味噌が沸騰しています。
 しかし実は数時間経った今でも沸騰している。

 この映画、実は前売り券を手に入れていました。なんかエヴァコラボのファイルもらえてラッキーな気分でした。そのときは、まだゴジラのディティールが公開されたくらい。それを見てわたしは「なんか今回のゴジラちょっとカッコ悪いな……」と思っていました。
 もともとこの映画はあまり内容の宣伝がされていませんでしたが、ほとんど予備知識なし。いや、調べるのが怖かったのかもしれません。
 どうせ邦画だから。
 どうせ低予算だから。
 エヴァは好きだけどQでもう新作は見限った。巨神兵はそんなに悪くはなかったけど、ナレーションはひどい中二だった。庵野監督にはなんにも期待してない。しないほうがいい。
 ガメラはあんなにすばらしい映画になったのに、
 どうせ、今回のゴジラも、ひどいんだ……。

 じゃあなんで前売り買ったのかって?
 ゴジラを観て育った、特撮好きの父のためですよ。父の誕生日プレゼントに前売りを買いました。でも父はひどい出不精なので、ぜったいにひとりで映画なんか観に行きません。だから付き添い(笑)のために仕方なく買ったんです。

 それが今日これ! このざま! この手のひらがえし!

『シン・ゴジラ』は邦画史上に残る大傑作です。庵野監督の代表作には、『新世紀エヴァンゲリオン』の下に『シン・ゴジラ』が加わることでしょう。自信を持って言えます。
 でももちろん、合わない人もいるでしょう。アニメ畑の監督だからか、映画画策作品しか知らないわたしにはカット割りやカメラワークがかなり独特に感じられました。石原さとみのキャラが苦手だという方も少なくはないと思います(笑)。でもそれは、彼女が「アメリカ」側であり、「ニッポン」とはちがう存在だということを強調したかったからなのかもしれません。
 この映画には主人公らしい主人公がいません。あえて言うなら、登場する日本のエラくて有能な方々すべてが主人公です。みんなちょっと情けないところがあり、マニュアルにない「想定外」に弱く、いちいち会議を開かなければ何も決定できず、攻撃するにも何段階も踏んでから。でも誰もが命令や決定事項に対して従順であり、愚痴はこぼしても反論はせず、全員が足並みを揃えて行動する。仕事も無難で堅実で正確無比。
 この映画のキャッチコピーは『ニッポン対ゴジラ』ですが、まさしくそのとおり。日本国民がまるでイワシやハチの群れのように、「全にして個、個にして全」なキャラクターとしてゴジラに立ち向かいます。ひとりひとりの個性はない(薄い)がそのぶん団結する力が強い。反論はありましょうが、それが日本人の特徴だとわたしは思っています。
 その相手となるゴジラもまた、往年のゴジラ映画とは少しちがいました。ときにはゴジラそのものも主人公であるように描かれてきましたが、今回のゴジラは完全に「災害」が具現化したような存在であり、感情移入の余地はありません。むしろ、早くいなくなってくれ!! と願わざるを得ない、悪役をも超越した「何か」です。
 そのキモい目玉はどこを見ているかもわからず、何を考えているのかさっぱりわからない。まるで魚や虫のようです。まったく話が通じそうにないのです。かれがあらわにした感情と言えば、よりにもよって「怒り」だけ。
 怒り狂ったゴジラが例のはかいこうせんで東京を破壊するさまは、'54の偉大なる初代『ゴジラ』における、東京炎上シーンに匹敵します。いや、あれ以上かもしれない。ものすごい絶望感です。あの炎の中でいったい何万人が死んだのか? こいついつまでそれ吐き続けるのか? こいついったいなにをどうしたいんだ? でも、地震や台風にそれを問いかけるのはナンセンスです。今回のゴジラはそういうやつなのです。
 この映画はエヴァとの共通点がたくさんある、という指摘があります。それはこの映画を批判する側の方々にとっての大きなポイントです。確かに、2秒に一度表示されてるんじゃないかと思えるテロップは、例のあの白い明朝体。作戦会議での音楽はデンッ♪ デンッ♪ デンッ♪ デン・デン! の例のアレ。目まぐるしく変わるカット。早口で喋りながらテキパキ行動するエライ人びと。自衛隊の装備の描き方に傾けられた、もはや狂気じみた愛。確かにエヴァを知っている人から見たら、シン・ゴジラは「エヴァ作った人が作った映画」です。
 でもそれは、エヴァが好きな人にとっては大きな利点にもなりうることだと思います。エヴァが好きな人、もちろん好き「だった」人は、必ず観るべきです。シン・ゴジラは、観客を突き放したQや時間なくて間に合わなかったテレビ版ラストではなく、大ヒットした頃の、使徒とエヴァがフツーに戦っていた頃の、みんなが大好きだった頃のエヴァに似ているのです。
 また、ゴジラは子供じみているから観たこともない、という方にもおすすめです。
 この映画は会議映画です。
 最初は、日本人の悪い癖で、想定外のことが起きてもグダグダグダグダ会議しているのですが、ゴジラが脅威だとわかってからは日本人の良い癖、テキパキテキパキとした確実な仕事が始まります。もちろんその仕事も会議を経てから行われるのですが、「モノゴトに慣れてからの日本人」の部分もまたよく表されていると思います。サクサクサクッと会議を終わらせてしまう。その頃になると、会議でのひとりひとりでの発言がカッコよく感じられてきます。
 もう一度言いますが、この映画は邦画界に残る大傑作です。
 異論は認めたくない。
 この長ったらしいレビューを読んで、「うわぜったいパスだこんな映画」と思った方はやめといたほうがいい。
 でも、「ふーん、そういう映画なんだ」と、それだけでも思ったあなた。
 観たほうがいい。
 観ないと損をします。
 何百本も映画観てきた人間が言ってるんです、どうか信じて。
 この映画はこの先もずっと語り継がれる大傑作だからです。
 それに立ち会わないのは、ちょっともったいない。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 20:08| Comment(2) | 日記

2016年07月21日

夢さえあれば、みんな子ども



 ノベライズ『夢王国と眠れる100人の王子様 〜The memory of Prince〜』が7/15に無事発売となりました。
 わたしが担当したのは、7月に新登場した憧憬の国・チルコの四王子です。新キャラと新イベントにかかわるため、わたしがどの国のどの王子を担当したのかは伏せなければなりませんでした。19日にそのイベントも終わり、担当さんからの許可も下りたので、あらためて告知させていただきます。
 寄稿したのは30ページほどの短編です。4人の新王子+姫+ナビ(笑)を書くには、はっきり言ってページ数が足りませんでした。とても難しいお仕事でした。せめてあと10ページもらえたらと思うのですが……もしも40ページもらっていたとしても、きっと「せめてあと10ページあれば」と嘆いていたでしょう(笑)。
 はじめ原稿の依頼を受けたときは、「わたしが夢100のノベライズ……大丈夫なのだろうか……」と思ったものでしたが、チルコと王子たちの設定をもらったときは「これなら大丈夫だ」と安心したものです。
 チルコは病んでます。
 暗い設定の国や王子は他にももちろんあるのですが、チルコはダントツじゃないでしょうか? ハナっからだいぶ病んでる王子たちは月覚醒するとますます病んでしまうのです。これは全員手に入れて全員月覚醒しなければ! と、先月から意気込んでおりました。
 チルコのイベントには、今までにないくらいまじめに取り組みました。それでも連休中ほぼずっと仕事だったために時間が取れず、完走することはできませんでしたが、担当した王子は4人とも手に入りましたし、なんとか月覚醒だけならさせられそうです。印税を課金してもいいという本末転倒なことさえ考えていましたが、無課金で終わりました。
 この国と王子の病み具合は好みがはっきり分かれるところでしょう。わたしは大好きなんですが。
 いえ、このゲーム自体が好みのはっきり分かれるところかもしれません。ハーレム系の乙女ゲームで、姫はひたすらちやほやされ、パズルでもストーリーでもとにかく死ぬほど褒められます。「さすがだ……」「やはり天才か……」みたいな感じと言いましょうか。ダメな人はダメでしょう。
 でも、すでに100人以上の王子様が登場するこのゲーム、王子ひとりひとりにそこそこの文量のストーリーがあるのはすごいと思います。また今回チルコの設定をいただいたとき、ジークレストさんは本当に真剣に王子ひとりひとりを企画・デザインされているのだなと驚きました。
 どうか末永く続きますように。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 21:31| Comment(0) | 日記

2016年07月19日

よみがえる名演説

 『夢100』ノベライズ関連で告知したいことがあるのですが、もう情報解禁なのかどうか担当さんに確認中ですので(たぶん大丈夫だとは思うんだけど)、先にこちらの話を。

『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』を3Dで観てきました。
 調べてみるかぎりあまり評価はよろしくないようです。
 しかしわたしはこの映画が好きです。なぜならば前作に並ならぬ思い入れがあるから。

 わたしが初めて最初から最後まで通して観た洋画は、母がレンタルしてきたビデオの『デモリションマン』でした。2番目に観た洋画は、地上波で流れた『エイリアン2』でした。
 両方ともアクション映画の名作です。「アメリカの映画ってこんなに面白いんだ」。わたしはとてもとても感動しました。その後の人生に大きな影響を及ぼしたのは間違いありません。
 それから両親が借りてくるビデオをいっしょに観るだけでしたが、やがてわたしは、初めておこづかいで映画館で洋画を観ることになりました。
 それが『インデペンデンス・デイ』でした。
 もちろんそれまでにも、ドラえもんやジブリ、ゴジラは映画館で観ていたんですけれどね。自分でお金を払って観た洋画は、『インデペンデンス・デイ』でした。
 当時はネットもなかったし、まわりも子供。この映画がバカ映画として楽しまれているなんてことはちっとも知りませんでした。ただただわたしはハリウッドの映像技術に圧倒され、心の底から感動しました。DVDよりも高価だったビデオを買い、ノベライズを買い、地上波で流れたときは必ず観ました。今まで何回観たでしょうか。『悪魔のいけにえ』『ミスト』と同じくらい観ていると思います。
 確かに、大人になった今観れば、ツッコミどころ満載のバカ映画です。
 でも誰が何と言おうと、わたしは『インデペンデンス・デイ』が大好きです。バカにされてもこう答えます、「初めて劇場で観たハリウッド映画なんです。だから思い出の作品なんです」と。

 その思い出の映画の続編が、まさか20年後に作られるとは……。
『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』を観たときに流れたトレイラーで得た情報だけで、ほとんど下調べもせずに観に行きました。

 わたしはこの手の映画をアトラクション映画と呼ぼう。

『アリス/時間の旅』にしてもそうでした。
 内容などない。でも映像のすごさで圧倒する。2時間スクリーンに釘付けにする。観終わったあと、「ああ面白かった」で終わる。以上。心に残るシーンや台詞はほとんどない。でも、観ているあいだはただただ興奮して、時が経つのも忘れてしまう。
『リサージェンス』はそういう、アトラクション映画でした。
 前作はディザスター映画でした。隕石や竜巻や台風がエイリアンになっただけのパニック映画です。どうあがいても絶望な、勝てる見込みのない『自然現象』に、どう人類が立ち向かうのか。それを描いた作品でした。そこには絶望感や家族のドラマもありました。ディザスター映画ってのはそんなもんです。
 しかし『リサージェンス』はちがいました。SFアクション娯楽作品でした。前作同様都市はド派手にぶっ壊されているのですが、逃げまどう人びとや助け合う家族などはほとんど描かれていません。ただぶっ壊されているだけなのです。
 それは3Dメガネをかけた観客を圧倒させるためだけの破壊です。べつに批判してるんじゃありません、アトラクション映画なんだからそれでいいんですよ。派手であればあるほどいいはずなんです。

 少し滑稽だと思うのは、あんなにバカ映画バカ映画とバカにしていた前作と今作を比較して、「前作は傑作だった」「前作のほうがずっと感動した」という意見が多くみられること。手のひら返しって、こういうことなのかなと思ってしまいました。前作が好きだと言うのが恥ずかしいと思えるくらい、大勢がバカにしていたのに。

 わたしにとっては思い出の作品ですから、今作にジェフ・ゴールドブラムをはじめとした前作のメインキャラが登場しているのは本当に本当に嬉しいことでした。しかも映画の中でも現実と同じ20年が経過していて、みんな年を取っているんです。それがなんだかとても嬉しかった。
 ウィル・スミスが幕間で死んでましたけど。
 死んだという説明を聞いたとき、わたしはギャラでもめたなと思いました。
 調べてみるとやっぱりそうでした。
 悲しいです。本当に悲しいです。だって前作の主人公格キャラで登場しなかったの、ウィル・スミスだけですよ!? なに考えてんでしょうか! グレイ将軍だって、すでに中の人が亡くなったのに、中の人を変えて年老いた姿で登場したというのに。死んでるんですよ、前作の主人公。物語が始まる前に。信じられますか!?
 あのね、ハリウッド映画の続編でね、前作で生き残ったはずなのに続編でいつのまにか死んでることになってるキャラいたら、それは中の人がギャラでもめたからです。覚えておくといいですよ! 面白いから!
 閑話休題、今回は3Dで観たので吹替だったのですが、その吹替の声優さんも前作と同じで感動しました。
 まあ、今作の主人公の吹替聞いた瞬間、「……この独特の不安定さ、声優じゃなくて芸能人だな」とぴんときましたが。ダテに何百本も映画観てないです。藤原竜也でした。まったくもう。でもかなりマシなほうだったと思います。
 わたしはさきに「内容などない、心に残るシーンも台詞もほとんどない」のがアトラクション映画だと言いましたが、この映画には、少なくとも1シーン印象深いシーンがありました。
 それは年老いた元大統領が熱弁すると、自然と人の目が集まり、みんな手を止め、ほとんど無意識のうちに彼に歩み寄って話に耳を傾ける、そんなシーンでした。「この老人は『あの』大統領である」と前作ファンを含めた観客に訴えかける、すばらしいシーンでした。
 ビル・プルマンがとてもカッコよく見えたし、あの頃の大統領を見たようでした。

 恐らく『リサージェンス』もバカ映画ゴミ映画クソ映画としてののしられながら映画史に残っていくことでしょう。
 でも何億人がどれだけバカにしようと、わたしはこの映画が好きです。
 面白いかどうかじゃない。
 これは思い出だから。
 わたしの思い出なんです。
 思い出を壊さない映画にしてくれた。
 それだけでわたしにとっては、大切な思い出のひとつです。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 19:44| Comment(2) | 日記

2016年07月14日

もう一度メリー・バッド・エンドを

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 サイトトップ、Twitterでも告知しましたが、『毎日がメリー・バッド・エンド』同人誌全3巻の再版を決めました。約1ヶ月間予約注文を受け付けます。
 今回も通販業務はすべてBOOTH様に委託します。カバーかけだけは家族全員でやりますけど……。
 受付窓口はこちらです。
 https://mscity.booth.pm/

 今は小説本パックがあるものの、ページ数が多いのでやはり印刷代はばかになりません。わたしが石油王なら話はべつなのですが、この事前受付で必要な部数を把握してから発注させていただきたいと思います。
 でもまた思いついたときが本当にマが悪かったんですよね。来月中旬には夏コミがあるので、印刷所はどこも専用スケジュールに入ってしまっています。夏コミが終わったあとに印刷所もお休みに入るのが常なので、注文できるのは8月下旬になるでしょう。さらに早割を利用しますから、納期は3週間。届いたら家族全員で必死にカバー掛け。BOOTH倉庫に発送。BOOTHさんが商品を確認して倉庫からの発送作業が開始されるのは恐らく2週間後です。
 そのため、先払いではありますが、本がお手元に届くのは10月に入ってからになると思います。
 全巻注文すると、送料700円を含め、4000円のお支払いになります。
 すぐに手に入らないものに4000円も先払いしたくない、という方ももちろんいらっしゃると思います。
 ご予約は上記をご了承のうえでお願いいたします。

 今回の再版で、1巻は4刷、2巻・3巻は3刷です。
 まぼろしの1巻初版を持っていらっしゃる方はどれくらいいるのでしょうか……。
 実はこの1巻初版だけ印刷所がちがうので、大きさが微妙にちがうんです。新書サイズって各印刷所ごとに異なるんですよね。
 オンデマンド印刷だったのですが、妙にひらがなが「太って」いて読みにくく、紙が硬くてめくりづらかったんです。だから、それきりそこの印刷所の利用をやめてしまいました。現在、新書サイズの印刷はすべてねこのしっぽさんにお願いしています。印刷はきれいだし紙がやわらかくて、もうやみつき(笑)。
 それにしても、告知用の画像を作ってしみじみ思いましたが、最終刊でようやく灯子は笑っているのだなあと。3巻だけイラストレーターさんちがうんですけど、それでも、どんどん大人っぽくなっていっているような。気のせいでしょうかね。いや気のせいではない、そうなのだと思い込もう。


【7/15追記】サイトトップに張った毎メリへのリンク先が間違っていたため修正しました。ご報告ありがとうございました。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 21:47| Comment(4) | 日記

2016年07月10日

わたしは雲の中




 むかあし、むかしのことなのですが。
 家族でよくトマムに行きました。あの頃はバブルが今にも弾けようとしている時代でした。トマムも非常に景気がよくて、わたしの古い記憶の中では、そこらじゅう人でいっぱいでした。
 両親がリゾート・トマムの会員権を持っていたのかどうかはわからないのですが、何度かホテルに泊まりました。でも主な目的はスキーでした。
 これがね、もともとわたしはスポーツが大嫌いで大の苦手だったのもあって、スキーに「連れて行かれる」のが嫌で嫌でたまらなかったんですよ。
 なにが楽しくて、あんな寒いところで危ない急斜面を滑り降りなきゃならないのか? 子供のわたしには本当に苦痛でした。いつも最初に「帰りたい」「寒い」と音を上げるのはわたしだったと思います。
 とはいえ冬場に子供をひとりで家に置いておくわけにもいかないので、両親も仕方なくこの根性無しの運動嫌いを連れて行ったのでしょう。わたしが危うげなく留守番できるようになると、わたしを置いてスキーに行くようになりました。
 が、その頃にはバブルが崩壊。
 トマムからはごっそりと人がいなくなりました。一度夏場にプールに行ったのですが(これも無理やり連れて行かれた。水泳なんて大嫌いで大の苦(略))、アスファルトのヒビ割れからは草が生え、あんなにいた人が消えていて、まるで廃墟のようでした。
 アルファリゾート・トマムが経営破綻して星野リゾートのものになったのは、それからまもなくのことでした。
 トマムを復活させたのは、そう、雲海テラスと言ってもいいのではないでしょうか。

 当時はなかった高速道路を利用すれば、トマムは「ちょっとそこまで」の土地になりました。
 だから行こうと思えばいつでも行けたのに、ようやくですよ。ようやく今日行ってきました。

 あのざまだったんですけど。

 2時間粘ったのですが、寒いし風邪気味だしであきらめて帰りました。結局最後まで雲が晴れなかったようです。
 先週は5日間連続で雲海が発生していたのに、今日はコレですよ! ほんとに天候に運がない。

◆これまでのわたしの偉業(?)
 ・川崎工場夜景クルーズに行ったら大時化で写真撮れず
 ・USJに行ったら大雪が降ってショー中止
 ・東京に行くたび雨が降る
 ・ハウステンボスでも雨
 ・天照大御神に祈りを捧げようと行った伊勢神宮で大雨
 ・大雪で便が欠航し冬コミに参加できなくなるところだった
 ・エジプトに雨が降る

 雲海テラスもこうなる予感はしてましたが、せっかく「地元」と言ってもいい距離のところに住んでるんだから、今年はもう一度くらいチャレンジしてみようと思います。
 でも、負け惜しみになってしまうかもだけれど(笑)、初めて走った夜明け前の高速道路は、知らない世界のようで幻想的でした。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 21:41| Comment(3) | 日記

2016年07月03日

開いてみてのお楽しみ

 また告知です。
 最近告知ばかりです。
 作家としてはとてもいいことだと思います。仕事をもらえるなんてありがたい。
 昨日情報解禁となりましたので、こちらでもお知らせします。

 スマホアプリ『夢王国と眠れる100人の王子様』ノベルアンソロジーに、30ページほど寄稿させていただきました。KADOKAWAビーズログ文庫より今月15日に発売されます。
 Twitterを覗いている方ならご存知だと思いますが、わたくしモロクっちは去年12月頃からこのゲームをプレイしています。こんなヤクザヤクザオヤジオヤジ殺人鬼オヤジとか普段わめいている人間ですがね、乙女ゲーがね、けっこう好きなんですよ。
 声優さんよく知らないしイケメンはみんな同じに見えてしまうけれど(実を言うとイケボもみんな同じに聞こえてしまう。いつかこの症状について詳しく話そうと思いますが……)、最近恋愛ものをよく書くから参考になるし、なによりどれもけっこうストーリーが面白い。そしてまれに攻略キャラにオヤジがいる(笑)。
 始めたきっかけは忘れてしまいましたが、これまでに5120円課金した程度には楽しんでいます。つまりけっこう楽しんでいます。3月〜4月は、常夜ノ国と虚白ノ夢とオフラインのほうの仕事で忙しくて、ほとんどログインできていませんでしたが。
 で、ぽつぽつTwitterにスクショを上げたりしていたら、ビーズログ文庫の編集さんの目に止まっていたんですね……。もともとKADOKAWAさんには『謳えカナリア』からお世話になっていましたが、まさかこういう経緯で仕事が回ってくるとは思いも寄りませんでした。ツイートしてみるものですねー。
 このノベルアンソロジーは特設サイトも作られていますので、どうぞご覧になってみてください。
 http://bslogbunko.com/yume100/index.html
 大人の事情により、わたしがどの国のどの王子を担当したのか、許可が下りるまで告知できません。
 とりあえず、30ページほど書いてるということだけお知らせいたします。
 たぶんわたしこの本の印税で夢100に課金しますね。いや確実に。

 せっかくなので軽くこのゲームを推しておきます(笑)。
 昨今のスマホアプリの例に漏れずこのゲームにもガチャがあり、使えるレア王子はなかなか出てきてくれません。でも、いわゆる課金石はけっこう気前よくもらえるほうだと思います。また、イベントで高ステータスの限定レア王子も気前よくもらえるので、さほどガチャに頼らなくてもイベントやストーリーを楽しむことができます。
 今までいろんなスマホアプリをDLしてはタダ石でガチャ回して削除してきましたが(笑)、夢100は良心的と考えざるを得ません。
 ただ、声優さんが好きで、特定のキャラを狙いたい方にとっては、茨の道なのかもしれませんが……。有名な声優さんのキャラってほぼ確実に高レアリティなんですよね。わたしでも名前と声が一致する山ちゃんとか緑川さんのキャラは、太っ腹にも期間限定で全員に無料配布してましたが。
 ありがちなステータスやスキルのインフレも、今のところ起きていないように思われます。
 今では100人以上の王子様がいますので(笑)、きっとお好みの王子様がいるのではないでしょうか。
 オヤジもいるよ。
 ハーレム系の乙女ゲーに抵抗ない方にはおすすめです。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 00:31| Comment(3) | 日記

2016年06月23日

受賞しました。

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 本日、第1回カクヨムweb小説コンテストの結果発表がありました。
 こちらにありますとおり、

『常夜ノ国ノ天照』はホラー部門で特別賞を受賞いたしました。

 拾ってくださったのはビーズログ文庫アリス編集部。こちらのレーベルより書籍化が決定いたしました。
 レーベル名を見たときは「大丈夫なのか」「本気か」「なぜなのか」と目が点になったのですが、一応恋愛も重要なファクターだからいいのでしょう。……ヒーローが車なんだけど……
 現時点では、文庫ではなく、B6判の単行本での出版を検討してくださっています。『謳えカナリア』『虚白ノ夢』と同サイズです。……問題は、単行本でも1冊に収まりきらない文章量だということです。キングとか京極先生の大作みたいに二段組で超ブ厚くすればなんとかなるやもしれませんが……。まあそこのところはKADOKAWAさんの采配にゆだねるしかありません。
 まだ発売時期もイラストレーターも何もかもほとんどが未定ですが、詳細が決まり次第このブログやTwitterでお知らせしたいと思います。
 ひとまずは、本作の応援ありがとうございました!
 読者の皆様による評価がなければ読者選考も通れなかったわけで、今回の結果は皆様のおかげです。

 ……ただ、もちろん、コンテストに参加してランキングの成績もよければ、大賞を期待してしまうわけで……正直「特別賞」の通知メールを受け取ったときは多少残念に思った部分もあるのですが……ホラー部門大賞は『僕の妹はバケモノです』だったので納得しました。
 面白いし、怖い作品ですからね。
 負けました!
 お見事!

 あ、今トップにババンと貼り付けたこのイラストは、わたしのいとこかつプロ漫画家の高橋拡那先生がファンアートとして描いてくださったもので、書影ではありません。
 祖父の葬儀で久しぶりに会い、「最近はこんなのを書いた」と近況報告したら、忙しいのに全部読んでくれたんですよ。そして数週間後にはこの絵が届くというね。もう感動です。
 旦那が見切れててしかもちゃんと暁より背が低いのがいい(笑)。
 それにしても胴元の攻撃方法は人気ですね。
 今夜は月見で一杯。
 こいこい。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 20:14| Comment(3) | 日記

2016年06月16日

2年越しの夏が終わる

 2月にこんなことがありました。
 いや、わたしが事件を起こしました。
 これ以後、2年間の空白が嘘のように、こまめに一迅社からは連絡が来るようになりました。

 そして昨日、『停電少女と羽蟲のオーケストラ』第3巻が発売されました。
 第2巻の発売は2014年6月。
 まさか本当に2年ぶりになってしまうとはね。
 大人げなかったとはいえ、わたしがわめき散らしてニュースにならなかったら、たぶんまだ発売されていません。部数を聞いたらそんな気がしました。
 今回のことでいちばん驚いたのは、IM様側も何度も一迅社に催促していた、ということです。特典CDの録音はすんでいるという話は聞いていました。声優さんへのギャラの支払いは済んでいたのでしょうか? とにかく声優さんやIM様が気の毒に思えて仕方ありませんでした。わたしの文章だけではなく、IM様が書き下ろしたシナリオや、声優さんの仕事まで2年間ほったらかされていたなんて信じられません。
 ほめられたいきさつではありませんが、こうして3巻が発売され、ノベライズが完結して良かったです。
 IM様、ありがとうございました。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 19:44| Comment(2) | 日記

2016年06月14日

六ヶ月坊主

 東京に行ったときのことです。
 人が多いし道もわかりにくいので、めったに行かない渋谷に行くことになりました。
 案の定道に迷ったわたしがふと顔を上げると、そこには、ド派手な原色の壁画がありました。

 なんだ、これは!
 こ、これは、ただの絵じゃないぞ。
 なんて色使いだ。正気の沙汰じゃない。
 誰かとても有名な芸術家が描いた絵だ。
 名のある絵にきまってる。
 あとで調べよう。
 ていうかここはどこなんだよ!!

 ……そしてわたしは、そのあと調べるのをすっかり忘れたのでした。
 しかしその壁画は思ったとおり、名のある絵で、昭和生まれの日本人のほとんどが知っている人物による絵でした。




 なんと今さら今年のほぼ日手帳を買いました。
 MOTHERのカバーで話題になったことで存在を知り、ほぼ日手帳について少し調べてから買った去年(発売は一昨年)のほぼ日手帳は、6月で止まってしまいました。書き始めた頃は、「来年はカズンにする」「ミナペルホネンのpeaceカバーを狙う」と息巻いていたんですがねえ。
 病気療養のあいだはよかったのです。いやよくはないんだけど(笑)。時間がありあまってましたから、いくらでも手帳のページを埋めることができました。でも、だんだん身体がよくなって、小説も書けるようになって、仕事も探し始めたら、カラーペンやシールを使い分けて1日1ページ埋めてる時間なんかなくなってしまったんですよ。
 手帳を書いている時間は確かに楽しかったですが、「手帳を書くこと」そのものが目的になる(手帳書かなきゃ、と考え出す)のはなんだか本末転倒な気がします。
 こんなことになっちゃったんだから2016年のほぼ日は買わないほうがいいな、とは思ったものの、一応2016年度の手帳の発売日にはほぼ日ストアを覗いてみました。
 ……正直、欲しい! となったカバーがなかったんですよね。ミナペルホネンの抽選のカバーも好みの色合いではなかったので、「いいや」って思ってしまったのです。
 ということで今年のほぼ日は買う予定じゃなかったのですが……。

 まさか、渋谷で見た「誰が描いたかわからないけどぜったいに有名な誰かが描いたなんかの絵」とほぼ日ストアで再会することになろうとは思ってもみませんでした。
 しかもそれが「芸術は爆発だ」の岡本太郎氏の絵だったなんて。
 しかも渋谷での公開にあたり、まるでフィクションみたいないきさつがあったとは。
 わたしの直感は正しかったのですが、でもきっと公開当時はニュースになったであろう大傑作を知らなかったなんて、ほんとに美大出た人間なんでしょうかね。
 ともあれたまたま岡本太郎氏の『明日の神話』と再会したのは、ほぼ日の「7月はじまり」版が販売開始される数日前でした。運命のようなものを感じ(笑)、わたしはカズンサイズのこのカバーと半年分のほぼ日を手に入れたのでした。
 今年は、去年のようにあまり肩に力を入れすぎないように書いていきたいです。ただのアイディアノートのようなつもりでね。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 22:37| Comment(0) | 日記