2016年09月11日

外宇宙より来たる

 昨日は充実していましたよ。
 なんたって午前中には数年ぶりに自衛隊駐屯地祭に行って訓練展示見て、夜は『シン・ゴジラ』(1ヶ月ぶり3回目)を観てきたんですからね。
 今月末でとうとうシン・ゴジラも地元シネコンでは上映終了。来週には以前から注目している映画が来るようだし、書きたい小説のアイディアも浮かんだので、今のうちにと、最後の劇場鑑賞に行ったのでした。
 わがまちのシネコンはいつ潰れてもおかしくないくらいいつも空いているのですっかり油断していたのですが、昨晩行ったら大混雑で驚きました。『君の名は。』が満席、『シン・ゴジラ』も8割以上埋まっているという盛況ぶり。いやはや今年の夏映画はすごい。
 これであとはソフト発売までシン・ゴジラもおあずけ……。今回ソフトはブルーレイを購入することを決意しました。ここでお断りしなければならないのは、我が家にブルーレイ再生機器がないということです。つまりわたしはデッキごとシン・ゴジラを買おうとしているわけです。完全に狂ってます。
 でも今使っているDVDレコーダー、DVD再生機能が死んでて、ただのレコーダーになってるんですよ。だからいい買い換え時じゃないでしょうか。


 さて前置きが長くなりましたが、今回はゴジラの話をしようと思います。
 …………。
 ゴジラの話をしようと思います。
『ゴジラ対ヘドラ』の話です。


 先日Huluを契約したと書きましたが、現在Huluではゴジラ作品が見放題になっています。わたしがまず選んだのはこの『ゴジラ対ヘドラ』でした。この作品、

 ・ゴジラ映画の中では異色作
 ・完全にイカレている
 ・幻覚を見たい人におすすめ

 などと言われている問題作品です。また、ゴジラが空を飛んだということでも(悪い意味で)有名です。
 デヴィッド・リンチ好きのわたしが聞いて観ないわけにはいかないじゃないですか。観ました。

 ゴジラmeetsデヴィッド・リンチ

 これがわたしの『ゴジラ対ヘドラ』評です。イカレています。狂っています。キチガイです。
 まず冒頭、海からヘドラがその異様な顔を突き出すシーンから始まります。まあここまで(10秒くらい)はいい。怪獣映画ですから。
 しかしその直後、歌が始まります。
 歌です。
 このゴジラ映画には主題歌がついているのです。『かえせ! 太陽を』というタイトルなんですが、これがもーーースゴイ。すごい歌詞です。そのくせメロディは覚えやすく、むしろいい歌のように聞こえます。ただ歌詞のテーマは公害です。インパクトのある歌詞、よく聴くと明るくて良いメロディ、そして覚えやすいメロディ……典型的な洗脳ソングです。
 一応本作のヒロインである女優さんが歌っています。最初は曲調に合わせた明るい顔で朗らかに歌っているのですが、だんだんだんだん無表情になってきて、しまいにはこっちをガン見しながら唇をほとんど動かさなくなります。もうこの時点でこの映画が劇物であることがわかります。
 調べてみると、この映画はかなりの低予算で作られたようです。監督は「この予算でどう作れと」と頭を抱えたとか。低予算っぽさは悲しいかな全体からにじみ出ています。特に肝心のゴジラ。なんかおかしいんですよ、着ぐるみが。ボロボロだし、まず首が曲がってる。倒れたとき、中の人の頭のかたちがわかってしまうシーンまで。でも、そんなことさえどうでもいい。
 ときどき唐突に挿入されるアニメが悪夢のようです。酒に酔った青年がガチで幻覚を見るシーンがあるのですがそのシーンが本当にヤバイ。そして何よりヤバイのは、ターゲット層であろう子供が観たらトラウマになりそうな死体映像がゴロゴロ出てくることです。実際トラウマになった子も多いみたいですね……。
 怪獣ヘドラの設定やデザインもすごい。このヴィジュアル、わたしは大好きですが、ボロボロの雑巾というかほんとにヘドロやゴミの塊というかそんな感じなんですけどなんとなくクトゥルフっぽくも見えます。きわめつけに、ヘドラのもとになった生命体はどうやら宇宙から来たらしいのです。宇宙。もう勘弁して。いあいあ。
 ヘドラはその身体、特に内部に手を突っ込むと毒だか硫酸だかでとにかく溶けてしまいます。
 ヘドラ自身も飛ぶと硫酸ミストなるものをまき散らすようです。
 ゴジラがあちこち溶けます。ゴジラさえ溶けるんですから人間なんかひとたまりもありません。骨になります。誇張じゃありません、ほんとに骨になるんですよ!
 人間パートはさほど長くなく、ゴジラVSヘドラの怪獣プロレスはなかなかの迫力です。ヘドラが強く、前述のようにゴジラさえあちこち溶けて負傷するので、かなりの激闘です。
 そんな中唐突に挿入される、勇ましくて明るい音楽のゴジラ飛行シーン。
 ひどいです。このシーンの挿入には、今では考えられない製作サイドのすったもんだがあったようです。だからあまりにも唐突でちぐはぐなのですが、もともと狂ってるこの映画の狂気にかえって拍車をかけている気がしないでもありません。
 父はこのゴジラ飛行シーンに呆れ果て、またこの前後の子供向け路線にもついていけなくなり、84ゴジラまでゴジラから離れてしまうのでした。
 さほど重要ではない人間パートにも問題はあります。
 わたしは俳優という職業の方をおおいに尊敬しています。常日頃わたしを夢中にさせてくれる映画のかなめはやはり俳優さんです。だからあんまり演技については文句つけたくない。でもこの映画の子役の演技はひどいです。本当にひどいです。ただ台詞を大声で読み上げているだけです。
 その子の父親である博士は、超序盤にヘドラによって顔を半分溶かされてしまい(どっかのヤクザみたいだ)、登場時間のほとんどが包帯で顔が隠れています。悲惨すぎます。
 一応、この人間たちの努力もあって、ヘドラはゴジラに撃退されるのですが……。
 その最期がヤバイ。ひどいです。
 わたしは何回やばいとかひどいとか言えばいいんでしょうか。
 もう何十年も前の映画だからネタバレしますけど、ゴジラがヘドラの身体引き裂いて中身引きずり出してちぎっては投げちぎっては投げ、核らしきものも抉り出します。さらにそのシーンにかぶされるのが例の主題歌。かーえせーかーえせー あばべべべべ

 ゴジラ映画を観たことがないという人には危険な作品ですが、ゴジラを何本か観ている方や幻覚を観たい人におすすめの映画です。
 わたしこのえいがだいすきです!!!
ぴるぴるぴる
posted by モロクっち(諸口正巳) at 22:14| Comment(0) | 日記

2016年09月07日

あれが雪だったなら

 手元の日記によると、8/30の夜に北海道に台風が上陸したようです。
 現在でも北海道の東部は交通網がわりとてんやわんやであり、もう1週間以上経ったのかという思いです。
 衆知の事実ですが、ふつう、北海道に台風は来ません。
 上陸する上陸すると脅されて身構えていたらいつものように温帯低気圧に変わって消える、というのが、道民にとっての台風でした。わたしたちが対策を練ってきたのはもっぱら雪でした。川は氾濫するものではないし山は崩れるものではない。大雪と寒さのほうがよっぽど恐ろしい。
 だいたいみんなそんな考えなので、北海道は雨に対して無頓着でした。完全にノーガードでした。
 わたしは雨、特に大雨が大好きで、「雨が降っているから」という理由で出かけることさえあるほどです。屋根に雨音が当たる音は子供の頃から大好きでした。
 その日の台風も、わたしはものすごい風雨の音にわくわくしながら眠りにつきました。
 午前4時半、けたたましく携帯が鳴って叩き起こされました。このあたり一帯に避難勧告が出たという通知でした。

 避難勧告? なんだそれ? 避難しなきゃならないのか? 今日は早番で6時から勤務開始なのに。
 避難勧告? なんで? ……雨? 台風か! ……やんでるじゃないか、なんで!?

 そのとき、すでに雨はほとんどやんでいました。風もさほどのものではありませんでした。でも、避難勧告が出るなんて。なにが起きたんだ、と思いながらも、わたしはじつに日本人らしく、いつもどおり支度をしていつもどおりの時間に出勤しました。
 隣町や、隣町の隣町や、車で5分もかからない距離にある川や、札幌や新千歳に行くためには必ず越えなければならない峠が大変なことになっているのを、わたしは初めて職場で知りました。物流は完全に止まっていました。
 最近わたしはときどき職場の門と鍵を開け、警備を解除する仕事も任されるようになっていました。その日は、その当番でした。でもわたしが行ったときにはすでに上司がおり、職員全員の安否を確認しているところでした。中には避難しているひとや、とても出勤できる道路状況にはないひともいたようです。
 雨はやんでいたけれど、川はおかしくなったまま。いくら雪が降ってもびくともしない峠や橋は崩れました。道東と道央は分断されました。牛と鶏が山ほど流されて死にました。ジャガイモもトウモロコシもみんな死にました。

 今日、JR北海道は、復旧は12月以降になる見込みだと発表しました。
 そう、あの日から今日まで、たった1本しかない鉄道が動いていないのです。万年赤字とはいえ、JR北海道は道民になくてはならない足のひとつ。12月まで動かないなんて……、そんなの、もう、冬になっているじゃないか。
 たったひとつの台風で、北海道の東側はめちゃくちゃです。
 こっちには「積雪5センチで東京の交通網がマヒ」というニュースで嘲笑うひとが多いですが、これで目を覚ましてくれるといいですね。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 22:02| Comment(0) | 日記

2016年08月30日

罠だと知りながら

 ああ書こう書こうと思っているうちに1ヶ月以上が過ぎてしまった。

 去る7/12、Amazonは1年ぶりのプライムデーに湧きました。これはプライム会員限定のセール。去年も同時期に行われていたことは知っていましたが、わたしはプライム会員ではなかったのでまったく関係のない話でした。関係がなければ興味も湧かない。どんなものがどれくらい安かったのか、わたしは知りませんでした。
 それが今年はダメ元で申し込んだAmazonゴールドカードの審査に通ってしまい、わたしもプライム会員に。
 プライムセールの日、仕事が終わったあとにセール会場にのこのこ足を(マウスを?)運びました。

 ……買っちゃったよ……。



 これはほとんど母のために買ったようなものでした。プライムビデオが観られるようになったとき、無類の映画・ドラマ好きの母に、「これタダでいくらでも観られるようになったから」と、じっくり使い方も教えて、iPadにアプリを入れておきました。
 すでに仕事からも引退してテレビ観るか庭をいじるしかない母のこと、わたしが知らぬ間にいくつもの海外ドラマを何シーズンも消化していました。肝心の会員のわたしは何本も観てないのに。すっかりネットストリーミングサービスが気に入った母ですが、タブレットやスマホで観るのはちょっと物足りなかったようです。
 テレビで観られるようにしてから、さらに気に入ったようでした。我が家は長年パーフェクTVに入っているのですが、ネットストリーミングなら、録画予約も番組表のチェックも必要ないですからね。
 もっとドラマや映画が観たいと完全に欲望にとり憑かれた母(笑)に、わたしという悪魔は罪深いアドバイスをしたのでした。
 このFire TV Stickを使えばね……HuluやNetflixもテレビで観られるようになるのさ……。

 母の命令でわたしは先日Huluと契約しました。

 母は来月パーフェクTVを解約すると言っています。いやあよかったよかった。フハハハ。これでゴジラが見放題よ。
 まあ母はHuluもNetflixも知らなかったんですけどね。でもプライムビデオがいい予習になっていて説明はラクでした。

 でもプライムセールのときにうっかり買っちゃったものはこれだけじゃないんですよ。



 ……買っちゃったよ……。
 だってクーポンで3480円だったんだもの……。タブレットが3500円ですよ、3500円のタブレットですよ。買うでしょ。ガジェット好きなんだから。
 テレビは両親に占領されていると言ってもいいので、これでわたしも好きなときにプライムビデオやHuluが観られるという寸法です。
 タブレットの性能は、まあ3500円だしねというレベル。寝転がりながら映画を観るには最適です。迷いに迷ってとうとう購入した1時間後、このタブレットは恐らく品切れのためにセールが終了しました。危なかった。

 まあ、母を手玉にとって(笑)いるつもりのわたしは、Amazonのてのひらの上で踊っているだけですよね。
 でもゴジラ見放題だからいいんです。これで。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 21:25| Comment(0) | 日記

2016年08月23日

その目はどこを見ていたのか

※本日のブログ記事には大傑作映画『シン・ゴジラ』のネタバレが大量に含まれます。ご注意ください。
 
 
 
 シン・ゴジラを観に行った2日後にシン・ゴジラを観に行った物書きです。こんばんは。
 シン・ゴジラとの出会いから早3週間が経ちましたが、いまだに鼻息が荒いです。毎日Twitterで『シン・ゴジラ』『無人在来線爆弾』で検索しています。観客動員数や興行収入はとどまるところを知らないようで、ファンとしてとても嬉しいです。いや完全に狂信者です。
 初めて観に行った日に、非常に暑苦しい絶賛のレビューを書きましたが、今日は非常に暑苦しい絶賛のレビューを書こうと思います。
 ツッコミ待ちです。

 先日のレビューで「主人公らしい主人公がいない」と書きましたが、落ち着いて2回目を観たら、矢口蘭堂がちゃんと主人公でした。恐らく感動のあまり目がくらんでいたものと思われます。
 話それますけど「蘭堂」ってすごくいい名前ですよね。どうやら監督の奥さんである安野モヨコ先生の漫画のキャラの名前らしいです。
 さらに話が脱線しますが、わたしは「人の顔を覚えられない」「人の声も区別がつかない」人間です。幼い頃から人と目を合わせることができず、今も仕事でなければできません。いや、仕事中でもできてないでしょう。だから人の顔を判別する能力が育たなかったのだと思います。ずっと下を向いて、人を見ないように見ないように歩いています。特に女性の顔と声が鬼門です。アナウンサーはクローンに見えていますし、アニメの女性キャラの声はみんな同じに聞こえています。職場では、主に体格と匂いで人を区別しています。だから私服着てきたり、その日だけ眼鏡かけられたりすると、もう、「この人誰だ?」になってしまうんです。
 信じられないかもしれませんが、わたしは、『シン・ゴジラ』の矢口と志村の区別がついていなかったんです。だからどれが主人公なのかわからなかったんですよ。でも落ち着いて観たらちゃんと矢口蘭堂が主人公でした。
 しかし彼に関して、興味深いことに気がついたような気がしています。いや、ただの気のせいだと思いますけど。

 矢口蘭堂は、矢口自身と観客が第4の壁を超えるための「橋渡し」的なキャラクターだったのではないか?
 彼自身気づいていないけれど、そんな能力を持っていたのでは?
 そんなふうに考えさせられるキャラクターでした。

 矢口は主人公であり、非常に優秀な政治家ですが、よくよく考えると「決定的なことはしていない」のです。
 ゴジラと戦ったのは言わずもがな自衛隊と米軍だし、牧博士からの謎を解き、矢口プランを詰めていったのも巨災対の面々です。サスペンスにはよくある、謎解きのヒントになるようなことも言っていません。
 牧博士の「折り紙」を解析したのは世界中のスパコン、凝固剤を用意したのも全国のプラントの方々だし、凝固剤をゴジラに投与したのも自衛隊。カウントダウンを止めるためフランスと交渉したのも彼ではありません。
「フランスにはコネがある」とドヤ顔で言ったのは、矢口と懇意の泉・"まずは君が落ち着け"・修一でした。牧博士捜索のため警察が力を貸してくれたのは、警察のエライ人が「先代(矢口の父)には世話になったから」。
 重要な情報をもたらしてくれたカヨコが矢口とコンタクトを取ったのは、「赤坂に断られたから」。
 もちろん巨災対のトップは矢口であり、矢口だからこそみんな自由に研究ができたのでしょうが、矢口自身はゴジラ凍結のために具体的かつ決定的なことを何もしていません。
 しかし彼はとても大切な役割を果たしていました。「橋渡し」です。

『シン・ゴジラ』の観客は、この映画にはゴジラが出てくることを知っているし、ゴジラがどういうものか知っています。ゴジラの名前すら知らないで、ふらっと観に行った人は1%にも満たないでしょう。
 しかしこの映画は、今までのゴジラシリーズとはちがい、1954年にゴジラが現れておらず、「怪獣」という言葉が存在しない、存在していてもまったく定着していない世界だったようです。
 観客は、冒頭の水蒸気爆発の原因が「ゴジラ」あるいは「怪獣」のしわざであることをすでに知っています。
 でも映画の中の人びと、特に現場にはいない政治家たちはまったく想定していない。
 そんな中、事故の原因が「巨大不明生物(怪獣)」であることを確信していたのは、矢口ひとりだけでした。観客の常識と映画の中の常識を結びつけてくれるのは、彼ひとりだけでした。
(ハリウッド映画でも、「あれは怪獣のしわざだ」「何言ってんだバーカんなもんいるわけねーだろ」みたいな観客がうずうずする展開がしばらく続くものですが、この映画ではあっという間にゴジラが現れてくれるのでほぼストレスフリーなのもすばらしいところ)
 カヨコは赤坂とのアポが取れなかったので、第二候補の矢口とコンタクトを取りました。矢口はここでも橋渡しをしています。
 そしてクライマックス、矢口が最前線のあの場所に立って作戦を見守る必要はまったくありません。まわりの人びとにも言われてましたけどね。でも彼は観客のためにあの場所に行くしかなかった。作戦前に自衛隊員に飛ばした檄は、観客の思いそのままでした。「ゴジラをなんとかできるのはあなたたちだけだ」。

 登場人物を容赦なくヒドイ目に遭わせる庵野監督ですから(笑)、恐らく、キャラクターを「自分の子供」のようにではなく、物語を進めるための「駒」として使えるタイプのストーリーテラーだと思います。
 矢口もきっと、駒でしかありません。
 でも……。
 覚えてますかね。
 最後の最後、矢口とわたしたちの、目が合うシーンがありました。
 あのときわたしはぎくっとしたんですよね。
 矢口になんだか存在を気づかれたような気がして。

 1回目の観賞では、もうあのあたりになると涙でスクリーンがエコノミーになっててわかりませんでした。だからぎくっとしたのは2回目のときです。矢口が主人公だったと気づいたのも2回目のとき。
 矢口蘭堂は、ちょっと他にはない主人公でした。
 最近そう思っています。

 上映終了前にもう一度観に行くつもりですが、今からもう、ソフトの発売が待ち遠しくて仕方がありません。これほどヒットしてくれたから、きっとすぐに地上波でも流れるでしょう。その日もまた待ち遠しいです。放送の翌日は仕事の休みを取るかもしれない(笑)。
 この映画は本当にすごい。
 映画ばかり観てきましたが、映画でこんなに興奮するのは、本当に久しぶりです。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 20:41| Comment(0) | 日記

2016年08月22日

もしかして:スランプ

 小説家になろうのほうに短編を投稿しました。

『夏が来れば思い出す』
 http://ncode.syosetu.com/n3344dm/

 2012年から始めたTwitterですが、先日、10000ツイートに達しました。しょっちゅうRTもしているのですが、単純に計算して、140万字もつぶやいたことになります。ずいぶんつぶやいたものだと思いますが、4年で10000ツイートというのはそんなに多いほうではないのかなと。最初のうちはほとんど告知くらいにしか使ってませんでしたし。
 毎メリ公開後は、140字以内で作品の「ツイート劇場」をつぶやくようになりました。それからツイート頻度はぐんと上がったと思います。
 そのツイート劇場の中では、今回短編の主人公である前橋と梶はコンビとしてずいぶん仲良くやっていました。うちのヤクザはおっさんばっかりなので(笑)、若者で年が近い設定のふたりはこれくらいしかいなかったんですよ。だからなし崩し的に、「交流がある」から「仲が良い」にどんどん設定が加わっていきました。
 でもツイート劇場はツイート劇場、小説の中では書いていない設定なので、作者みずからがツイートしているのに、知る人ぞ知る裏設定になっていました。
 いつかまともに書かないとなーと思っていたのですが、どうもうまいぐあいにネタが思い浮かばなくて。
 今回、ようやく短編の中で書くことができました。

『常夜ノ国ノ天照』脱稿後、どうも筆がのりません。
 例年、夏はそういう傾向にある気がします。なんといっても暑さに弱いもので。居間にはエアコンがあるのですが、自室にはついてないんですよ。しかも……わたしの部屋ロフトがあるんです。
 これが最悪です。夏は屋根からの熱がダイレクトに届くのでかなり暑く、冬は温まった空気が上に行ってしまうのでかなり寒い。もし家を建てるなら、ロフトの設置は少し考えたほうがいいです。子供の頃はよく使ってたんですが、居間やただの物置だし。
 閑話休題、小説がはかどらないのは暑さのせいだけじゃないのではと思うようになっていました。アイデアは思い浮かぶし、プロットもいくつか立てたのですが、いざ書き始めるとなんだかしっくり来ないんですよね。
 でも、そういう時期もありますから。
 わたしはこういう状態になったとき、なるべく焦らず、無理に書こうとは思わないことにしています。この状態は、何をしても無駄です。わたしの場合はね。何もしなくても書けるようになれば書けるようになる。そのときを待つしかない。
 ただ今回は、さほど苦労せずに13000字書くことができました。
 たぶん、もうじきいつものように書けるようになるでしょう。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 21:49| Comment(0) | 日記

2016年08月09日

わたしは雲のうえ

 少し前の話ですが、7月26日、トマムへ雲海リベンジに向かいました。
 http://mmolockchi.sblo.jp/article/176024060.html(初アタックの結果はこちら)

 前日疲れていたので行くかどうか迷っていました。前回は3時に家を出て4時の開店に間に合ったのですが、今回は迷いもあり、出発したのが4時。すでに「雲海発生中」と情報が公開されていました。雲海テラスはシーズン中、毎朝1時間おきにサイト上で天候状況を発表しているのです。
 疲れのせいか体調は万全ではありませんでした。
 それがたたったのでしょうか。
 ゴンドラに乗ってからしばらくして、わたしを人生で2、3を争う大ピンチが訪れました。
 腹痛です。
 何を大げさなと思われるでしょうが、本気でマジで非常に焦りました。
 行きのゴンドラは混雑しているので相乗りになるのです。わたしの他に、見知らぬ、幸せそうな家族連れが乗っていました。
 ゴンドラは地上数メートルの位置をゆっくりゆっくりと13分ほどかけて山頂付近に向かいます。
 逃げ場はありません。本気で人間としての尊厳はもとより命さえ失うのではないかと思いました。
 わたしは実は非常に胃腸が強く、生焼けの肉を食べたり、海外で生水を飲んだりしても下したりしないのです。しかし下痢をしたことがないとまでは言いません。ときどき、本当にときどき、原因不明の不調が起こります。それがよりにもよってこんなときに。
 ゴンドラはやがて雲を抜けてすでに雲海が見え始め、幸せそうな家族は横で「すごいすごい」と感動していたのですが、わたしはそれどころではありませんでした。わたしは全身全霊で戦っていました。そして勝利しました。

unkai1.JPG

 トイレから出たあとに観たこの光景はまた格別の美しさでした……。
 ヒドイ目に遭ったけど、来てよかった……。
 まだ少しハラゴロゴロ言ってるけど、本当に来てよかった……。

unkai2.JPG

 トマムでは「太平洋産雲海」「トマム産雲海」「悪天候型雲海」という3種類の雲海が見られるようです。
 とりわけ美しいのが太平洋産雲海とされており、この日はまさにその雲海が発生していたのでした。
 おまけに、この日まで、6日間連続で雲海が発生していたのです。雲海が見られる確率は30%〜50%であり、ここまで連続して発生するのはとても珍しいとのことでした。
 当たり前と言えば当たり前なのですが、この雲は動いています。
 西から東へ、音もなく、海のような雲が動く……。それはまるで理解の範疇を越えていました。わたしは今すごいものを見ているんじゃないか。そんな気持ちで、気づけば1時間以上もただじっと雲を見つめていました。

unkai3.JPG

 わたしは写真が非常にヘタクソです。
 こんな写真も量産しました。

unkai4.JPG

unkai5.JPG

 でも、これら全部iPhoneで撮ったんですけどね、……見えないんですよ。
 一目瞭然ですが、完全に逆光です。おまけに雲のうえなので日光がダイレクトに降り注いできます。スマホの画面、真っ黒になってしまって、どういうふうに撮れてるかわからないんですよ。
 さらにテラスの柵の下は崖。すさまじい断崖絶壁。スマホ持って撮影するのがものすごく怖いんです。自分が落ちそうなんじゃない。スマホ落としそうで本気で怖いんです。たぶんこのテラスの下には無数のスマホとデジカメの遺体が転がっていると思います。

unkai6.JPG

 つい昨年のこと、この『クラウドウォーク』なるものが建設されました。
 わたしは脚立の上やジャングルジムの上はダメなんですが、こういう現実離れした(?)高さはまるで平気です。タワーの上とか飛行機とかね。だからここも歩いてきました。
 しかし、高いところがダメな人は無理でしょう。そのためでしょうか、ここを歩いている人は少なく、180度以上ひろがる大パノラマを望むことができました。

IMG_2191.JPG

 6日間続いた雲海ですが、翌日以降天候が急速に崩れました。今日に至るまで、あまり良い雲海は発生していないようです。この日を逃したら見られなかったかもしれません。
 迷いつつも、そしてハラ壊しつつも、行ってよかったです。
 いつでも行ける距離ではあるのですが、母は何度誘っても行かないと言い張ります。理由は朝早いから。…………。でも、なんとか説得して、いつか連れて行ってやろうと思います。
 遠方の方はトマムに泊まらないといけないので難しいかもしれませんが、余裕があったらチャレンジしてみてください。いいですよぉ。
 http://www.snowtomamu.jp/unkai_terrace/
posted by モロクっち(諸口正巳) at 20:50| Comment(0) | 日記

2016年08月02日

「あなたの国は、誰が決めるの?」

『シン・ゴジラ』を観てきました。
 観賞直後の鼻息荒いツイートがこちら。


 完全に脳味噌が沸騰しています。
 しかし実は数時間経った今でも沸騰している。

 この映画、実は前売り券を手に入れていました。なんかエヴァコラボのファイルもらえてラッキーな気分でした。そのときは、まだゴジラのディティールが公開されたくらい。それを見てわたしは「なんか今回のゴジラちょっとカッコ悪いな……」と思っていました。
 もともとこの映画はあまり内容の宣伝がされていませんでしたが、ほとんど予備知識なし。いや、調べるのが怖かったのかもしれません。
 どうせ邦画だから。
 どうせ低予算だから。
 エヴァは好きだけどQでもう新作は見限った。巨神兵はそんなに悪くはなかったけど、ナレーションはひどい中二だった。庵野監督にはなんにも期待してない。しないほうがいい。
 ガメラはあんなにすばらしい映画になったのに、
 どうせ、今回のゴジラも、ひどいんだ……。

 じゃあなんで前売り買ったのかって?
 ゴジラを観て育った、特撮好きの父のためですよ。父の誕生日プレゼントに前売りを買いました。でも父はひどい出不精なので、ぜったいにひとりで映画なんか観に行きません。だから付き添い(笑)のために仕方なく買ったんです。

 それが今日これ! このざま! この手のひらがえし!

『シン・ゴジラ』は邦画史上に残る大傑作です。庵野監督の代表作には、『新世紀エヴァンゲリオン』の下に『シン・ゴジラ』が加わることでしょう。自信を持って言えます。
 でももちろん、合わない人もいるでしょう。アニメ畑の監督だからか、映画画策作品しか知らないわたしにはカット割りやカメラワークがかなり独特に感じられました。石原さとみのキャラが苦手だという方も少なくはないと思います(笑)。でもそれは、彼女が「アメリカ」側であり、「ニッポン」とはちがう存在だということを強調したかったからなのかもしれません。
 この映画には主人公らしい主人公がいません。あえて言うなら、登場する日本のエラくて有能な方々すべてが主人公です。みんなちょっと情けないところがあり、マニュアルにない「想定外」に弱く、いちいち会議を開かなければ何も決定できず、攻撃するにも何段階も踏んでから。でも誰もが命令や決定事項に対して従順であり、愚痴はこぼしても反論はせず、全員が足並みを揃えて行動する。仕事も無難で堅実で正確無比。
 この映画のキャッチコピーは『ニッポン対ゴジラ』ですが、まさしくそのとおり。日本国民がまるでイワシやハチの群れのように、「全にして個、個にして全」なキャラクターとしてゴジラに立ち向かいます。ひとりひとりの個性はない(薄い)がそのぶん団結する力が強い。反論はありましょうが、それが日本人の特徴だとわたしは思っています。
 その相手となるゴジラもまた、往年のゴジラ映画とは少しちがいました。ときにはゴジラそのものも主人公であるように描かれてきましたが、今回のゴジラは完全に「災害」が具現化したような存在であり、感情移入の余地はありません。むしろ、早くいなくなってくれ!! と願わざるを得ない、悪役をも超越した「何か」です。
 そのキモい目玉はどこを見ているかもわからず、何を考えているのかさっぱりわからない。まるで魚や虫のようです。まったく話が通じそうにないのです。かれがあらわにした感情と言えば、よりにもよって「怒り」だけ。
 怒り狂ったゴジラが例のはかいこうせんで東京を破壊するさまは、'54の偉大なる初代『ゴジラ』における、東京炎上シーンに匹敵します。いや、あれ以上かもしれない。ものすごい絶望感です。あの炎の中でいったい何万人が死んだのか? こいついつまでそれ吐き続けるのか? こいついったいなにをどうしたいんだ? でも、地震や台風にそれを問いかけるのはナンセンスです。今回のゴジラはそういうやつなのです。
 この映画はエヴァとの共通点がたくさんある、という指摘があります。それはこの映画を批判する側の方々にとっての大きなポイントです。確かに、2秒に一度表示されてるんじゃないかと思えるテロップは、例のあの白い明朝体。作戦会議での音楽はデンッ♪ デンッ♪ デンッ♪ デン・デン! の例のアレ。目まぐるしく変わるカット。早口で喋りながらテキパキ行動するエライ人びと。自衛隊の装備の描き方に傾けられた、もはや狂気じみた愛。確かにエヴァを知っている人から見たら、シン・ゴジラは「エヴァ作った人が作った映画」です。
 でもそれは、エヴァが好きな人にとっては大きな利点にもなりうることだと思います。エヴァが好きな人、もちろん好き「だった」人は、必ず観るべきです。シン・ゴジラは、観客を突き放したQや時間なくて間に合わなかったテレビ版ラストではなく、大ヒットした頃の、使徒とエヴァがフツーに戦っていた頃の、みんなが大好きだった頃のエヴァに似ているのです。
 また、ゴジラは子供じみているから観たこともない、という方にもおすすめです。
 この映画は会議映画です。
 最初は、日本人の悪い癖で、想定外のことが起きてもグダグダグダグダ会議しているのですが、ゴジラが脅威だとわかってからは日本人の良い癖、テキパキテキパキとした確実な仕事が始まります。もちろんその仕事も会議を経てから行われるのですが、「モノゴトに慣れてからの日本人」の部分もまたよく表されていると思います。サクサクサクッと会議を終わらせてしまう。その頃になると、会議でのひとりひとりでの発言がカッコよく感じられてきます。
 もう一度言いますが、この映画は邦画界に残る大傑作です。
 異論は認めたくない。
 この長ったらしいレビューを読んで、「うわぜったいパスだこんな映画」と思った方はやめといたほうがいい。
 でも、「ふーん、そういう映画なんだ」と、それだけでも思ったあなた。
 観たほうがいい。
 観ないと損をします。
 何百本も映画観てきた人間が言ってるんです、どうか信じて。
 この映画はこの先もずっと語り継がれる大傑作だからです。
 それに立ち会わないのは、ちょっともったいない。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 20:08| Comment(2) | 日記

2016年07月21日

夢さえあれば、みんな子ども



 ノベライズ『夢王国と眠れる100人の王子様 〜The memory of Prince〜』が7/15に無事発売となりました。
 わたしが担当したのは、7月に新登場した憧憬の国・チルコの四王子です。新キャラと新イベントにかかわるため、わたしがどの国のどの王子を担当したのかは伏せなければなりませんでした。19日にそのイベントも終わり、担当さんからの許可も下りたので、あらためて告知させていただきます。
 寄稿したのは30ページほどの短編です。4人の新王子+姫+ナビ(笑)を書くには、はっきり言ってページ数が足りませんでした。とても難しいお仕事でした。せめてあと10ページもらえたらと思うのですが……もしも40ページもらっていたとしても、きっと「せめてあと10ページあれば」と嘆いていたでしょう(笑)。
 はじめ原稿の依頼を受けたときは、「わたしが夢100のノベライズ……大丈夫なのだろうか……」と思ったものでしたが、チルコと王子たちの設定をもらったときは「これなら大丈夫だ」と安心したものです。
 チルコは病んでます。
 暗い設定の国や王子は他にももちろんあるのですが、チルコはダントツじゃないでしょうか? ハナっからだいぶ病んでる王子たちは月覚醒するとますます病んでしまうのです。これは全員手に入れて全員月覚醒しなければ! と、先月から意気込んでおりました。
 チルコのイベントには、今までにないくらいまじめに取り組みました。それでも連休中ほぼずっと仕事だったために時間が取れず、完走することはできませんでしたが、担当した王子は4人とも手に入りましたし、なんとか月覚醒だけならさせられそうです。印税を課金してもいいという本末転倒なことさえ考えていましたが、無課金で終わりました。
 この国と王子の病み具合は好みがはっきり分かれるところでしょう。わたしは大好きなんですが。
 いえ、このゲーム自体が好みのはっきり分かれるところかもしれません。ハーレム系の乙女ゲームで、姫はひたすらちやほやされ、パズルでもストーリーでもとにかく死ぬほど褒められます。「さすがだ……」「やはり天才か……」みたいな感じと言いましょうか。ダメな人はダメでしょう。
 でも、すでに100人以上の王子様が登場するこのゲーム、王子ひとりひとりにそこそこの文量のストーリーがあるのはすごいと思います。また今回チルコの設定をいただいたとき、ジークレストさんは本当に真剣に王子ひとりひとりを企画・デザインされているのだなと驚きました。
 どうか末永く続きますように。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 21:31| Comment(0) | 日記

2016年07月19日

よみがえる名演説

 『夢100』ノベライズ関連で告知したいことがあるのですが、もう情報解禁なのかどうか担当さんに確認中ですので(たぶん大丈夫だとは思うんだけど)、先にこちらの話を。

『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』を3Dで観てきました。
 調べてみるかぎりあまり評価はよろしくないようです。
 しかしわたしはこの映画が好きです。なぜならば前作に並ならぬ思い入れがあるから。

 わたしが初めて最初から最後まで通して観た洋画は、母がレンタルしてきたビデオの『デモリションマン』でした。2番目に観た洋画は、地上波で流れた『エイリアン2』でした。
 両方ともアクション映画の名作です。「アメリカの映画ってこんなに面白いんだ」。わたしはとてもとても感動しました。その後の人生に大きな影響を及ぼしたのは間違いありません。
 それから両親が借りてくるビデオをいっしょに観るだけでしたが、やがてわたしは、初めておこづかいで映画館で洋画を観ることになりました。
 それが『インデペンデンス・デイ』でした。
 もちろんそれまでにも、ドラえもんやジブリ、ゴジラは映画館で観ていたんですけれどね。自分でお金を払って観た洋画は、『インデペンデンス・デイ』でした。
 当時はネットもなかったし、まわりも子供。この映画がバカ映画として楽しまれているなんてことはちっとも知りませんでした。ただただわたしはハリウッドの映像技術に圧倒され、心の底から感動しました。DVDよりも高価だったビデオを買い、ノベライズを買い、地上波で流れたときは必ず観ました。今まで何回観たでしょうか。『悪魔のいけにえ』『ミスト』と同じくらい観ていると思います。
 確かに、大人になった今観れば、ツッコミどころ満載のバカ映画です。
 でも誰が何と言おうと、わたしは『インデペンデンス・デイ』が大好きです。バカにされてもこう答えます、「初めて劇場で観たハリウッド映画なんです。だから思い出の作品なんです」と。

 その思い出の映画の続編が、まさか20年後に作られるとは……。
『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』を観たときに流れたトレイラーで得た情報だけで、ほとんど下調べもせずに観に行きました。

 わたしはこの手の映画をアトラクション映画と呼ぼう。

『アリス/時間の旅』にしてもそうでした。
 内容などない。でも映像のすごさで圧倒する。2時間スクリーンに釘付けにする。観終わったあと、「ああ面白かった」で終わる。以上。心に残るシーンや台詞はほとんどない。でも、観ているあいだはただただ興奮して、時が経つのも忘れてしまう。
『リサージェンス』はそういう、アトラクション映画でした。
 前作はディザスター映画でした。隕石や竜巻や台風がエイリアンになっただけのパニック映画です。どうあがいても絶望な、勝てる見込みのない『自然現象』に、どう人類が立ち向かうのか。それを描いた作品でした。そこには絶望感や家族のドラマもありました。ディザスター映画ってのはそんなもんです。
 しかし『リサージェンス』はちがいました。SFアクション娯楽作品でした。前作同様都市はド派手にぶっ壊されているのですが、逃げまどう人びとや助け合う家族などはほとんど描かれていません。ただぶっ壊されているだけなのです。
 それは3Dメガネをかけた観客を圧倒させるためだけの破壊です。べつに批判してるんじゃありません、アトラクション映画なんだからそれでいいんですよ。派手であればあるほどいいはずなんです。

 少し滑稽だと思うのは、あんなにバカ映画バカ映画とバカにしていた前作と今作を比較して、「前作は傑作だった」「前作のほうがずっと感動した」という意見が多くみられること。手のひら返しって、こういうことなのかなと思ってしまいました。前作が好きだと言うのが恥ずかしいと思えるくらい、大勢がバカにしていたのに。

 わたしにとっては思い出の作品ですから、今作にジェフ・ゴールドブラムをはじめとした前作のメインキャラが登場しているのは本当に本当に嬉しいことでした。しかも映画の中でも現実と同じ20年が経過していて、みんな年を取っているんです。それがなんだかとても嬉しかった。
 ウィル・スミスが幕間で死んでましたけど。
 死んだという説明を聞いたとき、わたしはギャラでもめたなと思いました。
 調べてみるとやっぱりそうでした。
 悲しいです。本当に悲しいです。だって前作の主人公格キャラで登場しなかったの、ウィル・スミスだけですよ!? なに考えてんでしょうか! グレイ将軍だって、すでに中の人が亡くなったのに、中の人を変えて年老いた姿で登場したというのに。死んでるんですよ、前作の主人公。物語が始まる前に。信じられますか!?
 あのね、ハリウッド映画の続編でね、前作で生き残ったはずなのに続編でいつのまにか死んでることになってるキャラいたら、それは中の人がギャラでもめたからです。覚えておくといいですよ! 面白いから!
 閑話休題、今回は3Dで観たので吹替だったのですが、その吹替の声優さんも前作と同じで感動しました。
 まあ、今作の主人公の吹替聞いた瞬間、「……この独特の不安定さ、声優じゃなくて芸能人だな」とぴんときましたが。ダテに何百本も映画観てないです。藤原竜也でした。まったくもう。でもかなりマシなほうだったと思います。
 わたしはさきに「内容などない、心に残るシーンも台詞もほとんどない」のがアトラクション映画だと言いましたが、この映画には、少なくとも1シーン印象深いシーンがありました。
 それは年老いた元大統領が熱弁すると、自然と人の目が集まり、みんな手を止め、ほとんど無意識のうちに彼に歩み寄って話に耳を傾ける、そんなシーンでした。「この老人は『あの』大統領である」と前作ファンを含めた観客に訴えかける、すばらしいシーンでした。
 ビル・プルマンがとてもカッコよく見えたし、あの頃の大統領を見たようでした。

 恐らく『リサージェンス』もバカ映画ゴミ映画クソ映画としてののしられながら映画史に残っていくことでしょう。
 でも何億人がどれだけバカにしようと、わたしはこの映画が好きです。
 面白いかどうかじゃない。
 これは思い出だから。
 わたしの思い出なんです。
 思い出を壊さない映画にしてくれた。
 それだけでわたしにとっては、大切な思い出のひとつです。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 19:44| Comment(2) | 日記

2016年07月14日

もう一度メリー・バッド・エンドを

2016maimeri.jpg

 サイトトップ、Twitterでも告知しましたが、『毎日がメリー・バッド・エンド』同人誌全3巻の再版を決めました。約1ヶ月間予約注文を受け付けます。
 今回も通販業務はすべてBOOTH様に委託します。カバーかけだけは家族全員でやりますけど……。
 受付窓口はこちらです。
 https://mscity.booth.pm/

 今は小説本パックがあるものの、ページ数が多いのでやはり印刷代はばかになりません。わたしが石油王なら話はべつなのですが、この事前受付で必要な部数を把握してから発注させていただきたいと思います。
 でもまた思いついたときが本当にマが悪かったんですよね。来月中旬には夏コミがあるので、印刷所はどこも専用スケジュールに入ってしまっています。夏コミが終わったあとに印刷所もお休みに入るのが常なので、注文できるのは8月下旬になるでしょう。さらに早割を利用しますから、納期は3週間。届いたら家族全員で必死にカバー掛け。BOOTH倉庫に発送。BOOTHさんが商品を確認して倉庫からの発送作業が開始されるのは恐らく2週間後です。
 そのため、先払いではありますが、本がお手元に届くのは10月に入ってからになると思います。
 全巻注文すると、送料700円を含め、4000円のお支払いになります。
 すぐに手に入らないものに4000円も先払いしたくない、という方ももちろんいらっしゃると思います。
 ご予約は上記をご了承のうえでお願いいたします。

 今回の再版で、1巻は4刷、2巻・3巻は3刷です。
 まぼろしの1巻初版を持っていらっしゃる方はどれくらいいるのでしょうか……。
 実はこの1巻初版だけ印刷所がちがうので、大きさが微妙にちがうんです。新書サイズって各印刷所ごとに異なるんですよね。
 オンデマンド印刷だったのですが、妙にひらがなが「太って」いて読みにくく、紙が硬くてめくりづらかったんです。だから、それきりそこの印刷所の利用をやめてしまいました。現在、新書サイズの印刷はすべてねこのしっぽさんにお願いしています。印刷はきれいだし紙がやわらかくて、もうやみつき(笑)。
 それにしても、告知用の画像を作ってしみじみ思いましたが、最終刊でようやく灯子は笑っているのだなあと。3巻だけイラストレーターさんちがうんですけど、それでも、どんどん大人っぽくなっていっているような。気のせいでしょうかね。いや気のせいではない、そうなのだと思い込もう。


【7/15追記】サイトトップに張った毎メリへのリンク先が間違っていたため修正しました。ご報告ありがとうございました。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 21:47| Comment(4) | 日記

2016年07月10日

わたしは雲の中




 むかあし、むかしのことなのですが。
 家族でよくトマムに行きました。あの頃はバブルが今にも弾けようとしている時代でした。トマムも非常に景気がよくて、わたしの古い記憶の中では、そこらじゅう人でいっぱいでした。
 両親がリゾート・トマムの会員権を持っていたのかどうかはわからないのですが、何度かホテルに泊まりました。でも主な目的はスキーでした。
 これがね、もともとわたしはスポーツが大嫌いで大の苦手だったのもあって、スキーに「連れて行かれる」のが嫌で嫌でたまらなかったんですよ。
 なにが楽しくて、あんな寒いところで危ない急斜面を滑り降りなきゃならないのか? 子供のわたしには本当に苦痛でした。いつも最初に「帰りたい」「寒い」と音を上げるのはわたしだったと思います。
 とはいえ冬場に子供をひとりで家に置いておくわけにもいかないので、両親も仕方なくこの根性無しの運動嫌いを連れて行ったのでしょう。わたしが危うげなく留守番できるようになると、わたしを置いてスキーに行くようになりました。
 が、その頃にはバブルが崩壊。
 トマムからはごっそりと人がいなくなりました。一度夏場にプールに行ったのですが(これも無理やり連れて行かれた。水泳なんて大嫌いで大の苦(略))、アスファルトのヒビ割れからは草が生え、あんなにいた人が消えていて、まるで廃墟のようでした。
 アルファリゾート・トマムが経営破綻して星野リゾートのものになったのは、それからまもなくのことでした。
 トマムを復活させたのは、そう、雲海テラスと言ってもいいのではないでしょうか。

 当時はなかった高速道路を利用すれば、トマムは「ちょっとそこまで」の土地になりました。
 だから行こうと思えばいつでも行けたのに、ようやくですよ。ようやく今日行ってきました。

 あのざまだったんですけど。

 2時間粘ったのですが、寒いし風邪気味だしであきらめて帰りました。結局最後まで雲が晴れなかったようです。
 先週は5日間連続で雲海が発生していたのに、今日はコレですよ! ほんとに天候に運がない。

◆これまでのわたしの偉業(?)
 ・川崎工場夜景クルーズに行ったら大時化で写真撮れず
 ・USJに行ったら大雪が降ってショー中止
 ・東京に行くたび雨が降る
 ・ハウステンボスでも雨
 ・天照大御神に祈りを捧げようと行った伊勢神宮で大雨
 ・大雪で便が欠航し冬コミに参加できなくなるところだった
 ・エジプトに雨が降る

 雲海テラスもこうなる予感はしてましたが、せっかく「地元」と言ってもいい距離のところに住んでるんだから、今年はもう一度くらいチャレンジしてみようと思います。
 でも、負け惜しみになってしまうかもだけれど(笑)、初めて走った夜明け前の高速道路は、知らない世界のようで幻想的でした。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 21:41| Comment(3) | 日記

2016年07月03日

開いてみてのお楽しみ

 また告知です。
 最近告知ばかりです。
 作家としてはとてもいいことだと思います。仕事をもらえるなんてありがたい。
 昨日情報解禁となりましたので、こちらでもお知らせします。

 スマホアプリ『夢王国と眠れる100人の王子様』ノベルアンソロジーに、30ページほど寄稿させていただきました。KADOKAWAビーズログ文庫より今月15日に発売されます。
 Twitterを覗いている方ならご存知だと思いますが、わたくしモロクっちは去年12月頃からこのゲームをプレイしています。こんなヤクザヤクザオヤジオヤジ殺人鬼オヤジとか普段わめいている人間ですがね、乙女ゲーがね、けっこう好きなんですよ。
 声優さんよく知らないしイケメンはみんな同じに見えてしまうけれど(実を言うとイケボもみんな同じに聞こえてしまう。いつかこの症状について詳しく話そうと思いますが……)、最近恋愛ものをよく書くから参考になるし、なによりどれもけっこうストーリーが面白い。そしてまれに攻略キャラにオヤジがいる(笑)。
 始めたきっかけは忘れてしまいましたが、これまでに5120円課金した程度には楽しんでいます。つまりけっこう楽しんでいます。3月〜4月は、常夜ノ国と虚白ノ夢とオフラインのほうの仕事で忙しくて、ほとんどログインできていませんでしたが。
 で、ぽつぽつTwitterにスクショを上げたりしていたら、ビーズログ文庫の編集さんの目に止まっていたんですね……。もともとKADOKAWAさんには『謳えカナリア』からお世話になっていましたが、まさかこういう経緯で仕事が回ってくるとは思いも寄りませんでした。ツイートしてみるものですねー。
 このノベルアンソロジーは特設サイトも作られていますので、どうぞご覧になってみてください。
 http://bslogbunko.com/yume100/index.html
 大人の事情により、わたしがどの国のどの王子を担当したのか、許可が下りるまで告知できません。
 とりあえず、30ページほど書いてるということだけお知らせいたします。
 たぶんわたしこの本の印税で夢100に課金しますね。いや確実に。

 せっかくなので軽くこのゲームを推しておきます(笑)。
 昨今のスマホアプリの例に漏れずこのゲームにもガチャがあり、使えるレア王子はなかなか出てきてくれません。でも、いわゆる課金石はけっこう気前よくもらえるほうだと思います。また、イベントで高ステータスの限定レア王子も気前よくもらえるので、さほどガチャに頼らなくてもイベントやストーリーを楽しむことができます。
 今までいろんなスマホアプリをDLしてはタダ石でガチャ回して削除してきましたが(笑)、夢100は良心的と考えざるを得ません。
 ただ、声優さんが好きで、特定のキャラを狙いたい方にとっては、茨の道なのかもしれませんが……。有名な声優さんのキャラってほぼ確実に高レアリティなんですよね。わたしでも名前と声が一致する山ちゃんとか緑川さんのキャラは、太っ腹にも期間限定で全員に無料配布してましたが。
 ありがちなステータスやスキルのインフレも、今のところ起きていないように思われます。
 今では100人以上の王子様がいますので(笑)、きっとお好みの王子様がいるのではないでしょうか。
 オヤジもいるよ。
 ハーレム系の乙女ゲーに抵抗ない方にはおすすめです。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 00:31| Comment(3) | 日記

2016年06月23日

受賞しました。

tokoyonokuni500.jpg

 本日、第1回カクヨムweb小説コンテストの結果発表がありました。
 こちらにありますとおり、

『常夜ノ国ノ天照』はホラー部門で特別賞を受賞いたしました。

 拾ってくださったのはビーズログ文庫アリス編集部。こちらのレーベルより書籍化が決定いたしました。
 レーベル名を見たときは「大丈夫なのか」「本気か」「なぜなのか」と目が点になったのですが、一応恋愛も重要なファクターだからいいのでしょう。……ヒーローが車なんだけど……
 現時点では、文庫ではなく、B6判の単行本での出版を検討してくださっています。『謳えカナリア』『虚白ノ夢』と同サイズです。……問題は、単行本でも1冊に収まりきらない文章量だということです。キングとか京極先生の大作みたいに二段組で超ブ厚くすればなんとかなるやもしれませんが……。まあそこのところはKADOKAWAさんの采配にゆだねるしかありません。
 まだ発売時期もイラストレーターも何もかもほとんどが未定ですが、詳細が決まり次第このブログやTwitterでお知らせしたいと思います。
 ひとまずは、本作の応援ありがとうございました!
 読者の皆様による評価がなければ読者選考も通れなかったわけで、今回の結果は皆様のおかげです。

 ……ただ、もちろん、コンテストに参加してランキングの成績もよければ、大賞を期待してしまうわけで……正直「特別賞」の通知メールを受け取ったときは多少残念に思った部分もあるのですが……ホラー部門大賞は『僕の妹はバケモノです』だったので納得しました。
 面白いし、怖い作品ですからね。
 負けました!
 お見事!

 あ、今トップにババンと貼り付けたこのイラストは、わたしのいとこかつプロ漫画家の高橋拡那先生がファンアートとして描いてくださったもので、書影ではありません。
 祖父の葬儀で久しぶりに会い、「最近はこんなのを書いた」と近況報告したら、忙しいのに全部読んでくれたんですよ。そして数週間後にはこの絵が届くというね。もう感動です。
 旦那が見切れててしかもちゃんと暁より背が低いのがいい(笑)。
 それにしても胴元の攻撃方法は人気ですね。
 今夜は月見で一杯。
 こいこい。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 20:14| Comment(3) | 日記

2016年06月16日

2年越しの夏が終わる

 2月にこんなことがありました。
 いや、わたしが事件を起こしました。
 これ以後、2年間の空白が嘘のように、こまめに一迅社からは連絡が来るようになりました。

 そして昨日、『停電少女と羽蟲のオーケストラ』第3巻が発売されました。
 第2巻の発売は2014年6月。
 まさか本当に2年ぶりになってしまうとはね。
 大人げなかったとはいえ、わたしがわめき散らしてニュースにならなかったら、たぶんまだ発売されていません。部数を聞いたらそんな気がしました。
 今回のことでいちばん驚いたのは、IM様側も何度も一迅社に催促していた、ということです。特典CDの録音はすんでいるという話は聞いていました。声優さんへのギャラの支払いは済んでいたのでしょうか? とにかく声優さんやIM様が気の毒に思えて仕方ありませんでした。わたしの文章だけではなく、IM様が書き下ろしたシナリオや、声優さんの仕事まで2年間ほったらかされていたなんて信じられません。
 ほめられたいきさつではありませんが、こうして3巻が発売され、ノベライズが完結して良かったです。
 IM様、ありがとうございました。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 19:44| Comment(2) | 日記

2016年06月14日

六ヶ月坊主

 東京に行ったときのことです。
 人が多いし道もわかりにくいので、めったに行かない渋谷に行くことになりました。
 案の定道に迷ったわたしがふと顔を上げると、そこには、ド派手な原色の壁画がありました。

 なんだ、これは!
 こ、これは、ただの絵じゃないぞ。
 なんて色使いだ。正気の沙汰じゃない。
 誰かとても有名な芸術家が描いた絵だ。
 名のある絵にきまってる。
 あとで調べよう。
 ていうかここはどこなんだよ!!

 ……そしてわたしは、そのあと調べるのをすっかり忘れたのでした。
 しかしその壁画は思ったとおり、名のある絵で、昭和生まれの日本人のほとんどが知っている人物による絵でした。




 なんと今さら今年のほぼ日手帳を買いました。
 MOTHERのカバーで話題になったことで存在を知り、ほぼ日手帳について少し調べてから買った去年(発売は一昨年)のほぼ日手帳は、6月で止まってしまいました。書き始めた頃は、「来年はカズンにする」「ミナペルホネンのpeaceカバーを狙う」と息巻いていたんですがねえ。
 病気療養のあいだはよかったのです。いやよくはないんだけど(笑)。時間がありあまってましたから、いくらでも手帳のページを埋めることができました。でも、だんだん身体がよくなって、小説も書けるようになって、仕事も探し始めたら、カラーペンやシールを使い分けて1日1ページ埋めてる時間なんかなくなってしまったんですよ。
 手帳を書いている時間は確かに楽しかったですが、「手帳を書くこと」そのものが目的になる(手帳書かなきゃ、と考え出す)のはなんだか本末転倒な気がします。
 こんなことになっちゃったんだから2016年のほぼ日は買わないほうがいいな、とは思ったものの、一応2016年度の手帳の発売日にはほぼ日ストアを覗いてみました。
 ……正直、欲しい! となったカバーがなかったんですよね。ミナペルホネンの抽選のカバーも好みの色合いではなかったので、「いいや」って思ってしまったのです。
 ということで今年のほぼ日は買う予定じゃなかったのですが……。

 まさか、渋谷で見た「誰が描いたかわからないけどぜったいに有名な誰かが描いたなんかの絵」とほぼ日ストアで再会することになろうとは思ってもみませんでした。
 しかもそれが「芸術は爆発だ」の岡本太郎氏の絵だったなんて。
 しかも渋谷での公開にあたり、まるでフィクションみたいないきさつがあったとは。
 わたしの直感は正しかったのですが、でもきっと公開当時はニュースになったであろう大傑作を知らなかったなんて、ほんとに美大出た人間なんでしょうかね。
 ともあれたまたま岡本太郎氏の『明日の神話』と再会したのは、ほぼ日の「7月はじまり」版が販売開始される数日前でした。運命のようなものを感じ(笑)、わたしはカズンサイズのこのカバーと半年分のほぼ日を手に入れたのでした。
 今年は、去年のようにあまり肩に力を入れすぎないように書いていきたいです。ただのアイディアノートのようなつもりでね。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 22:37| Comment(0) | 日記

2016年05月30日

願いをかなえてくれる湖の話

 先日、『虚白ノ夢』のAmazonリンクの価格がおかしくなっていることに気づきました。いや、バグとかそういうことではなかったのです。価格は1188円のはずなのにちがう値段になってたんですよ。
 それでリンクをクリックしてみたら、なんのことはない、Amazonの新品の在庫が売り切れて、マーケットプレイスの価格が表示されていただけのことでした。
 いくらAmazonでも無限に在庫を抱えているわけじゃない。2、3日すればすぐまた在庫が復活するだろう。
 ……そう思っていたのですが……、『虚白ノ夢』はいつまで経っても新品が入荷されない様子でした。

 そして数日前、『虚白ノ夢』の重版が決定したと担当さんから連絡がありました。



 商業デビューしてから10年、お恥ずかしながら、これが初めての重版です。
 ずっとずっと初版から絶版への鳴かず飛ばず。
 今回の『虚白ノ夢』も、その人気は9割以上が優れた原作のものにすぎません。でも、わたしが書いた文章が版を重ねたというのも事実です。
 一度はあきらめかけた商業の道ですが、細々ながらも続けてきて本当によかったです。
 ありがとうございました。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 22:12| Comment(0) | 日記

2016年05月29日

ついに密林の牙にかかる

 Amazonゴールドカード作ったんですよ。

 いや、「作れてしまった」と言ったほうがいいのかもしれません。
 あの日わたしはけっこう疲れていて、休日前の深夜のテンションでAmazonゴールドカードをダメ元で申し込んでしまったのでした。現在の職場はかなりの大企業の支店なので社会的な信用は申し分なさそうですが、まだ働き始めてやっと一年。お恥ずかしながら資産もさほどありません。まあ通らなけりゃノーマルなカードでいいさと軽い気持ちでした。いや半分寝てた。
 わたしは以前にもAmazonカードを作っていました。そこそこ話題になったのでご存知の方もいると思いますが、この初代Amazonカード、あっという間に使えなくなったのです。Amazonがシティカードとの提携を切ったというのが原因でした。サービスが始まってから確か2年も経っていなかったと思います。これからAmazonでの買い物でどんどん使うぞ、と思っていたらこの結果。
 だから再びAmazonがカードを作ると発表したとき、わたしはすぐには飛びつかず、しばらく様子を見ることにしたのでした。それで最近、もうそろそろ申し込むか、という気分にはなっていたのですが……。
 なぜゴールドカードにしてしまったのか。見栄を張りたかったのか。

 Amazonゴールドカードを所有すると、自動的にAmazonプライム会員になれます。
 ゴールドカードの年会費は10800円。まあこの時点ですでに「ゴールドカード」としては安い部類に入るのですが、支払い方法をリボにしたり明細をwebにしたりするとさらに下がり、4320円になります。
(リボ払いは確かに怖い。けれど、毎月のリボ払いの設定金額を数十万にしてしまえば、よほど大きな買い物をしないかぎり一括で支払われ、手数料も金利も取られません)
 そしてプライム会員は年会費3900円。なんとゴールドカード所有者はこの年会費が無料なのです。
 このため、Amazonゴールドカードは実質年会費420円とみなしている人もいるくらいです。
 しかし年会費は安いものの、付与されたサービス内容はれっきとしたゴールドカードのものです。空港ラウンジも使えますし、保険もついています。
 わたしは正直べつにプライム会員になりたかったわけではないのですが、こりゃもし作れたら得だなとは思っていました。
 審査が通るかどうかはあやしいけど、申し込むだけならタダだ。どうせAmazonにはとっくに個人情報を握られているしな。
 ということで申し込んだらあっさり通っちゃったのです。
 しかも申請した翌日(というか申し込んだのが深夜で返事が来たのが9時半くらいだから、「数時間後」と言ったほうが正しい)には審査が通ったというメールが来て、さらに翌日にはとんでもないメールがきました。

密林さん「入会どーも。もうカード番号発行したからあんたのAmazonのアカウントに紐づけておいたよ。入会特典のポイントも入れときました。肝心のカード自体も簡易書留ですぐ送ります。2、3日後には届くんじゃないすか。ああそうだ、どうせこのカードウチで使うでしょ? デフォルトのカードに設定しときましたんで。あ、Amazonプライム会員の登録も済ませときました。もうウチに置いてある映画とか音楽とか勝手に見聞きしていいですから。日時指定便も使えるよ。お急ぎ便もね……ああ、あんた北海道か。じゃああんまり意味ないな。ともあれプライムワールドにようこそ。そんじゃね」
モ「え? え?」

 前橋じみた有能感

 こうしてわたしは発行されたカードの番号もわからないままカードを使えるようになり、さらにプライムビデオを見まくり音楽を聴きまくれるようになったのでした。
 ……しかしその数日後祖父が亡くなったため、ゴールドカードを手にできたのは翌週のことです。
 思っていたよりも鈍いかがやきのゴールドでしたが、とうとう年会費のかかるカードを手にしてしまいました。今まで使いどおしだった楽天カードと併用していきたいと思います。オフラインの買い物は現金一択でしたが、これからはぼちぼち使ってみようかなとも。
 プライムビデオは思っていたよりもラインナップが充実していて、けっして得はしていないのに(笑)得をした気分になりました。
 なんかAmazonからの回し者みたいな記事になってしまいましたが、Amazonよく利用される方は狙ってみてもいいのではないでしょうか。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 22:11| Comment(0) | 日記

2016年05月20日

峠を越えて

 16日深夜に母方の祖父が亡くなりました。
 母方の祖父母はもともと同じ地元に住んでいました。わたしは初孫ということでずいぶんかわいがってもらいました。母も、わたしと妹が小さい頃は毎週のように実家に連れていきました。
 祖父は80近くになっても本当に元気で、100まで平気で生きるんじゃないかと思っていたのですが……数年前、肺に癌がみつかりました。早期に発見できたのですが、癌の摘出手術後、すっかり年相応の老人になってしまいました。
 祖父母は、わたしにとっての叔父の家に移り住みました。道内ではありますが、車でも列車でも数時間かかるところです。叔父は祖父母と同居することを考えて二世帯住宅を建てたのですが、祖父母はなかなか地元を離れたがらなかったのでした。それがとうとう離れざるを得なくなったのです。
 体力はかなり衰えたとはいえ、転移の兆候も見当たらず、祖父は叔父宅で療養していました。それがここ2週間ほどで本当に急に衰弱したのです。風邪を引いたわけでもなければ怪我をしたわけでもない。いきなり祖父は呼吸がまともにできなくなり、寝たきりになってしまいました。それから亡くなるまであっという間でした。

 わたしの人生初のFacetimeは、叔母のiPhoneからのもので、祖父の死に顔でした。その場で看取ることはできませんでしたが、母は実の父親の臨終の直後を知ることができたのでした。
 わたしは技術の進歩というものをほんとうに実感しました。
「都会に出ていて親の死に目に会えなかった」という子供は、これからどんどん少なくなるのかもしれません。
 appleは遠く離れたところにいる親しいひととの温かい会話を想定してFacetimeを実装したのでしょうが、こういう使い方ができるのも、……便利って言ったらなんですけど、きっといいことだと思います。

 それから昨夜遅くまでてんやわんやのバタバタです。まあそんなものです。
 父方の祖父も数年前に亡くなりました。
 これでわたしの祖父は、ひとりもいなくなってしまいました。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 18:35| Comment(0) | 日記

2016年05月05日

―1年後―

 今の職場で働き始めてから、この5月で1年になります。
 働き始めの頃はまだ病み上がりの感が抜けなくて、フルタイムで働けるのだろうかと不安になったものでした。でも案外大丈夫で、今も大丈夫です。
 ただ、4月の人事異動で部署からひとり社員が減り、「人手不足」ギリギリの状態になってしまいました。つまり誰かひとりでも急病や不幸で休めば仕事が回らなくなる恐れがある、そんな状態です。いやこれってすでに「人手不足」ってことなのかな。人件費は例年削減されているようで、人員追加はまったく期待できません。
 わたしはその社員が担当していた業務も兼任することになり、4月から新しく覚えなければならないことが山ほどできました。……が、案外難しい仕事ではありませんでした。難しい仕事なんですけど。どっちなんだよ。ともあれなんとかなりそうです。部署をあげて、みんながサポートしてくれていますし。
 あと、そのいなくなった社員とわたしはあんまり反りが合わなかったんですよね(笑)。衝突はいちどもしませんでした。したっぱのわたしははいはい言って下僕みたいに従っていました。ほんとにクズでクソでイヤなヤツというわけではなくて、親切なところもある人だったんですが、でもできれば二度といっしょに仕事したくないです。……わたしが所属する部署のひとどころか、職場にいるひと全員が、そう思っている可能性があります。つまり、そういうひとだったんです。
 新しい仕事を与えられても比較的元気にやっていけているのは、そのひとがいなくなったことで仕事がしやすくなったのかもしれなかったりして……。
 大口の仕事が入り、また人員もひとり欠けてしまった状態なので、GWのお休みは昨日一日だけ。あとは完全に平常運転で出勤しています。去年は祝日は完全にお休みだったんですけどね。まあ、仕方がない。祝日出勤、日曜出勤が入るようになったというだけで、週休2日は確実にもらえています。
 お給料は本当に最低限という感じ。若干の印税もらいつつ実家から通っている(なんと徒歩4分なのだ!)ので生活できてますが、たぶんこれ、ひとり暮らししてたらワーキングプアってやつに該当すると思います。

 でもね、大金なんていらないよ。
 高い給料もらう代償として、何ヶ月も寝たきりになるならね。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 20:29| Comment(0) | 日記

2016年04月24日

三本締め

 東京の話を書こうと思っていたら1週間経ってしまいました……。
 この内容を書く前には書きたかったのですが。

『常夜ノ国ノ天照』https://kakuyomu.jp/works/4852201425154938697
 本日最終更新をいたしまして、無事完結となりました。

 うーん、あとがきとなるような文章を何も用意していませんでした……。
 ただ、この作品は自信作……というか、「現時点での実力」そのものだなとは感じています。『毎日がメリー・バッド・エンド』本編2を書き上げたときにも感じた感覚で、とうぶんこれ以上のものは書けないだろうな、という気がするのです。それは嬉しいことであり、また怖いことでもあります。
 これを超えられる小説を書けたら、わたしは物書きとしてまたひとつステップアップできるのだろうなと感じます。そしてこれが大したことのない作品であるのならば、わたしの今の腕前もまた大したことがないということです。
 まだまだ上を目指さねばなりません。いつかはこれを超えないと。

 またわたしは個人的に、輪廻転生、いわゆる生まれ変わりを信じていません。死んだらそれっきり、あの世はあるかどうかもあやしいというのが信条です。だから生まれ変わりをネタに小説を書くことには抵抗があります。
 フックとしては便利にちがいなく、現在異世界転生が書くのも読むのも流行っている理由のひとつだろうとは認識しています。でも、「解決」の方法として転生を持ってくることに、わたしは抵抗を感じるのです。そんなことあるわけないから。
 今回はわたしにとっての「禁じ手」を使ったようなものでした。
 でも、もしかしたら今まで、わたしはつまらない意地を張っていただけなんじゃないかと思いました。
 この話には、この終わり方がふさわしいと思っています。読者さんに今後をあれこれ想像してもらえたらとても嬉しいです。
 連載中の応援やご感想本当にありがとうございました。
 そして完結を待ってから読破派の皆様、どうぞよろしくお願いします。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 23:41| Comment(3) | 日記