2006年12月22日

アスワンにて

アスワンの朝2.jpg

 アブシンベルで旅が終わったわけではない。
 風邪はもちろん悪化、口内炎も悪化。どうなるモロクっち!?

 しかしこの町は正直オススメである。

 湿っぽいホテルの部屋での目覚めは最悪。風邪は悪化したようだ。
 どうやら「アブシンベルを見るまでは死ねん」という気合がもう意味を成さなくなってしまったため、体力は限界に達してしまったようでした。情けないです。
 どうしよう、完走できるだろうか……と、本気で心配になり始めていました。リタイアして帰ることになったらどうしようとか、ツタンカーメンの墓を見るまではなるべく死ねないとか(気合のレベルが違うことにちゅうもく)、そんなネガティブなことばかり考えていました。それもこれもきっとホテルのせいさ。

 アブシンベルからはまたコンボイを組んでアスワンまで突っ走ります。

サバク.jpg
景色が変わりません

 ガイドさんが「途中ミドコロ何もナイ。ゼンブサバク」と言ったとおりのサバクが推定時速150キロで遠ざかってはあらわれます。
 高圧線を引く鉄塔は立っているのですが、人はおろか、生命の気配さえ感じられません。まさに不毛の地。
 仕方ないので、寝ました

 ……。
 ……。

「オハよおゴザイマス。モルニングコールでス。アスワンにトオチャクしまシタ」

 はっ!
 ガイドさんの声に飛び起きるわれわれ。われわれ、というところから察してほしいのですがツアー客全員が寝てました。
(エジプトの人はRの発音が強いので「アフター」は「アフタル」に、「モーニング」は「モルニング」に聞こえるのです)
 なんと2時間半一度も目覚めることがなかったようです。今にも横転しそうなバスの中でよく眠れるもんです。疲れは偉大なり。

アスワンハイダム.jpg
泳げそうな雰囲気だよこれ

 アスワンハイダム見学。ダムの中に入るのにも入場料が要るようです。
 人口湖なわけですが、琵琶湖なんぞ及びもつかない大きさです。湖の真ん中に国境あるしね……。
 周囲にはきめ細かい砂があり、砂を拾う時間もありました。甲子園球児の気分。ここの砂はまさに「砂漠の砂」のイメージそのままで、砂時計にも使えそうなほどサラサラしています。持ち帰ったエジプトみやげでいちばん好評だったのがこの砂でした。……。

ハイダム記念塔.jpg
ハスの花をイメージしたらしい

 アスワンハイダムの建設を記念して造られた塔です。このダムは旧ソ連の援助のもと造られたそうです。「あのソ連がよくお金なんか貸したわねー」「ほんとになー」とツアー参加者の老夫婦が言っていましたが同感です。
 記念塔の周りは浅い堀になっていて、いつもは水が張っているらしいのですが、この日は干上がっていて野良犬がごろごろしていました。

記念塔の中から.jpg
内側には綺麗な装飾が

 エレベーターがあるのですが塔の上まで行くには許可が必要です。てっぺんから軍事施設やダムの構造が見えてしまうから(万が一ダムを破壊されたらカイロは洪水で壊滅するそうな)。ものものしいなあ。
 さて……、この塔は、何千年残るのだろう。
 
 昼食後、切りかけのオベリスクを見学。
 それにしても……バカのり一つ覚えですが……ひ、陽射しが強い熱い。北海道の夏。

切りかけのオベリスク.jpg
影写ってるよオイ

 オベリスクは岩山の上にあるので結構急な坂道や階段を上らねばなりません。ぐぐ、つらい。暑い。添乗員さんの話だと、夏は本当につらいすぽっとだそうです。さもありなん。
 ひびが入ってしまったので製作途中で放棄されたオベリスク。もし完成していれば最大規模のものになったそうですが、やっぱり、デカくすりゃいいってもんでもないのだな。

アスワンの夕暮れ.jpg
ここは風も涼しい

 この日のホテルはナイルに浮かぶ島の中にありました。川の中に島かよって話です。そしてまたボートです。
 ホテルでちょっと休憩。バルコニーにつづく引き戸を開けると、川をゆくファルーカ(帆掛け舟)からエキゾな歌が聞こえてきました。そして日が暮れ始めると、対岸から祈祷が聞こえてきます。イスラムの日没のお祈りタイムなのです。
 なんてゆったりしたところなんだ……。
 この旅行中、本当に好きになったのがこのアスワンという町でした。

 のんびりしていたら体調もよくなったので、アスワンのスーク(市場)に行ってみました。

スークの野菜.jpg
なんだその大きさは

 このスークもかなりいい! ハン・ハリーリと違って客引きもあまりうるさくないし、通りも広いのです。ロバや馬が多いから若干家畜くさいですけどね。
 地元の人が利用するジャンクフード店でシュワルマ・サンドを注文。日本円にしてたったの100円で夕飯を済ませられました……が、このとき同行していた同じツアーの参加者が金銭トラブルでお店の人とモメました。わらわら人が「どうしたどうした」と湧いてきて、ちょっと恥ずかしかったです。問題はなんとか解決して、最終的には笑顔でお店の人々と別れました。ホッ。

スークのロバ.jpg
さすがの道民もロバは初めてだぜ

 帰りのボートでは自慢げにPDAを見せてくるエジプト人(たぶん)に遭遇。彼はニヤニヤしながらいきなり首切り動画を見せてきました。なんてこった、やっぱり中東ではふつうにこんなことが行われているのか(偏見)!?
 たぶんこれはジョークで、怖がらせようとしたのでしょう。でも幸い(?)死体の首を切っているだけだったので血は全然出ていなかったし、解像度も低いので迫力はいまいち。
 見せられたあと「で?」と笑顔を見せたら、

 ドン引きされました。

 ……しまった、こっちがドン引きすべきだったんだ。

 シュワルマ・サンドはちょっとしょっぱくて口内炎に大ダメージでしたが、美味しかったです。あっという間に完食、そして就寝。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 23:23| Comment(0) | 入エジプト記
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