2006年12月17日

カイロにて(2)

カフラーピラミッド.jpg

 年をとったため、エジプトで引いた風邪がまだ治りません。

ピラミッド入口.jpg
笛の音が響きわたっている

 ピラミッドの上までクライミングしようとするともれなく笛を吹かれ、アラビア語と英語でツアーリスト・ポリスからこっぴどく怒られます。

 カイロでの観光一発目はかの有名なギザの大ピラミッド見学です。このツアーでは一日入場数限定のクフ王のピラミッドに入ることができました。このピラミッドは通常、早朝からチケットブースに並んでチケットをゲットしなければならないのですが、そこはニッポンのツアー。マネーパワーでゴリ押しです(現地の人を雇い、あらかじめブースに並んでチケットを確保してくれているらしい)。
 ちなみに有名な、壁がちょっと崩れているように見える(今回記事の一番上の写真)ピラミッドはカフラー王のピラミッドで、ギザの三大ピラミッドの真ん中に位置するものであり、大きさも二番目です。しかしこのカフラー王のピラミッドはちょっと小高い丘に建造されているため、一番大きいクフ王のピラミッドよりも大きく見えるのです。
 現在中に入れるのはクフ王とカフラー王のピラミッド。内部構造が有名なのはクフ王のほうです。事前調査や知識により、クフ王の内部探検はかなりの重労働だということを知っていました。が、
 想像を絶する過酷さでした
 想像を絶されたのは、内部の撮影が許可されていないため、どんなひでえ現場であるかがメディアに露出していないせいかと思われます。たぶんほとんどの人の想像を絶するんじゃないでしょうか。
 まず急だ急だと言われている階段ですが、あれは階段ではなく滑り止めがついた傾斜60度の坂道です。手すりにすがらなければ素人は登れません。
 そして低い低いと言われている天井ですが、つーか道というより穴なのでほぼうさぎ跳びの体勢で進まなくてはなりません。道幅も人ひとり通るのがやっと。もちろん行きも帰りも同じ道。世界各国の観光客と汗だくですれ違い、お互いが知らない言葉やカタコトの英語で自然と励ましあいが交わされます。帰りの人から「がんばれ! もう少しだ!」行く人は「ありがとう! ありがとう!」ああなんてワールドワイド。すばらしきグローバル。
 玄室の中は古びた蛍光灯でわずかに照らされているだけ。その明かりがもし消えたら、玄室の中は真の暗闇です。じめじめむしむししていて、不気味で陰鬱な雰囲気。しかし実はすみっこのほうに監視カメラが設置されており、観光客の動きに目を光らせています。
 汗だくになって外に出ると、物売りが「ワンダラ! ワンダラ!」と叫びながらどこからともなく近寄ってきます。いや今はマジでほんとにほっといてくれ、まず息を整えたいんだ……。

ピラミッドの裏側.jpg
すぐそこに街がある

 ピラミッドと言えば砂漠のド真ん中というイメージですが、実はホテル街からバスで10分くらい。直線距離にしてたったの2キロほどもありません。ピラミッドを見てから振り返れば、ギザの街が見えます。

ピラミッドビュー.jpg
アングルの魔法

 しかしピラミッド・ビュー・スポットに行けばこのとおり。ピラミッドが砂漠のド真ん中にあるイメージなのは、こういったアングルからの写真くらいしかメディアに流れていないからなのでしょう。

ラクダ.jpg
ラクダは楽だという古典的ギャグを髣髴とさせる

 ビュー・スポットには悪名高いラクダ引きがいます。ぼーっとピラミッド見てたらいきなり抱え上げられてラクダに乗せられ、砂漠の真ん中まで拉致されてラクダライド料金を請求されたという恐ろしい話もあります。
 幸い、そんな強引なラクダ引きには遭遇しませんでした。
 ラクダはクサいと聞いていたので覚悟していきましたが、なんだ牛舎の匂いじゃんコレ。ツアー参加者のほとんどの人がクサいクサいと呻いてハンカチで鼻を押さえてる人もいましたが、北海道の田舎育ちにとっては何の苦でもありません。しかし「これ牛の匂いですね……」と呟いたら「やっぱり牛飼ってるんですか北海道の人って!?」と返されたのはご愛嬌でございます。

スフィンクス.jpg
観光客で大賑わい

 例のスフィンクスはビュー・スポットの真逆側にあるため、バスで大回りしていかなければなりません。
 スフィンクスの周囲には王妃や王子の小ピラミッドや葬祭殿の跡地があり、結構見所は多いです。
 また、この辺は地元の学生がバス学習にも来るらしく、エジプトの子供たちの姿もたくさんありました。世界各地からの観光客も多く、かなり賑やかです。
 周りには木も(ピラミッド以外の)大きな建物もなく、太陽が凶悪な強さでわれわれを照らしてきます。暑さに殺られかけているときにまたしても近づいてくる物売り。ちなみにこの日、わたしは帽子をホテルの部屋に忘れてきてしまったためひでえ目に遭っていたのでした。

ケンタッキー スフィンクス店.jpg
こ これがあの

 夕方から自由行動となりましたが、ここで一人参加の方たちと一緒にピラミッドの音と光のショーへ行くことに。タクシーをチャーターして夜のギザを走っていたら、雨が降ってきました。
 カイロで雨。エジプトで雨。
 ……確か大阪に行ったとき、大雪に降られたっけな。ここまで雨に降られるさだめにあるとはね。ハハハ。
 タクシーの運転手(名前はムハンマド。ちなみにツアーガイドさんもムハンマド。……何も言うまい)は「きみたちはラッキーだ。こんな大雨、カイロじゃ5年に1回降るくらいさ!」などと言い出す。あとで知ったけれど、エジプトの人には「雨が降るとラッキー」という考え方があるらしい。「茶柱が立ったらラッキー」みたいなものでしょう。
 ……カイロに滞在したのは3日間でしたが、3日間とも雨が降りました
 カイロの街は基本石造りで、非常に水はけが悪いです。まあ、水はけのことなんか考えなくてもいいだろうからねえ。

ピラミッド音と光のショー.jpg
英語がもっとわかればなあ

 ピラミッドの音と光のショーはいまいち面白くありませんでした。雨降ってたし風は強いし寒いし、ナレーションは英語だし。
 でも、スフィンクスをスクリーンに見立てて映像を照射することにより、今は失われた顔が再現される演出には目からウロコでした。
 ショー見ながらゆうめいなケンタッキーで買ったチキンを食べてました。こっちのチキンセットにはコッペパンがついたのですが、このパンがとんでもなくうまかったです。

 それにしても夜が寒い。
posted by モロクっち(諸口正巳) at 15:50| Comment(0) | 入エジプト記
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